アンダンテ・カンタービレ / 埴生の宿('36)

0

Columbia 90537A/B

『アンダンテ・カンタービレ』
チャイコフスキー作
90537A
139666

『埴生の宿』
ビショップ曲 山田耕筰編曲
90537B
39246

左→右表記です。
ピアノ伴奏:マダム・ロイヒテンブルグ(A面)
1934年12月5日 録音

小學校鑑賞教育用名盤

山田耕筰新選

音樂鑑賞レコード
(兒童教育用)

すわ?B面の『埴生の宿』は知られざる未発表録音??…と思わず色めき立ちました!

埴生の宿=原曲『Home! Sweet Home!』(H.Bishop) は1823年のオペラ作中歌曲でイングランド民謡。邦題は『楽しき我が家』とある意味スタンダード・ナンバー!これを諏訪根自子さん提琴演奏で!?!?

…然しこれは残念ながら根自子さんの演奏ではなくクレジット通り東京音樂學校生徒(澤崎定之指揮)の女聲三部合唱作品でありました。(*同様に既発の1934年11月発売(コロムビア33303)のものが使われたのでしょう。(33000番台=所謂、教育盤カテゴリ)


左→右表記からてっきり戦後盤と思いきや、戦前1936年リリースのものでありました。
当初、これはカタログ番号から辿れば前後の番号のリリースから1937年と推測されましたが、昭和11年(1936)4月の目録(カタログ)に既に掲載されております事からそう判断するに至りました。



これは(尋常)小学校の1/2年、3/4年、5/6年と対象区分けされた3つのグレード別に其々かわいいジャケットが奢られた6枚組のセットととして組まれたもので、根自子さんの「アンダンテ・カンタービレ」はその第二輯、つまり3/4年生向けのセット中の一枚として収められたものの様でした。

価格は拾圓五拾(10円50)銭也との記載があります。

別途小学館から指導要綱というか解説書みたいなリンクした形で、同じく山田耕筰著の『レコードと楽譜による音楽鑑賞指導の實際』 上製:一圓五拾(1円50)銭 特製一圓八拾(1円80)銭と言う本も刊行されている事が紹介されており、音楽の授業・教育現場でかけ流される事を目的とした一枚だった事が判ります。



このセットが記された前述の目録(カタログ)(*写真ご参照)はまた別途後日、4Fの「媒体掲載」フロアに展示したいと思います。

既発売曲ながら通常のカタログに出てこない大変珍しいタイトル、ご来館(アクセス)20,000記念アップです!ありがとうございます<(_ _)>

Default