- Moriziriya Museum
- 1F 日本のガラスコップ(明治~昭和初期)
- 環状羊歯文コップ
環状羊歯文コップ
土型か金型による、型吹き技法のコップにグラビュールによる加飾を施したもの。
環状に連続する羊歯文を描いているが、こうした文様は明治期から大正期にかけて流行した。
このコップに見るようなごく浅いグラビュールはアブレードと呼ばれる技法である。
ガラス質は明治期のガラスに多い黒みを帯びたもので、特に底部が薄く繊細である。
このグラスは最近まで食器棚に収まり使用されていたということである。
無数の微細な擦り傷はあるが、欠けの一つもなくよくぞ100年近く現役であったと感心する。