駕籠形(外国賓客の接遇)

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ボンボニエールは、特に大規模な御慶事等では、それぞれの饗宴に合わせて、特別に制作される場合が多いが、一方、全く同様のものが別の饗宴で配られたり、同じ饗宴の場合でも出席者ごとに、用意された数種の中から違った種類のものを頂くということも見受けられ、あらかじめ作り置きされた数種のボンボニエールをその饗宴に合わせて取り混ぜて使用する場合もあったようである。
準備の都合からか、外国賓客をもてなすための小規模な晩餐会や午餐会ではこういった場合が多くみられた。
あらかじめ用意され、繰り返し使用されたものは、「冑」、「丸鳥籠」、「角鳥籠」、「伏鶏籠」、「諌鼓」、「御所車」、「駕籠」、「和船」、「小槌」などが考えられ、総じて伝統的な日本風なモチーフのものが多く、意匠的にも凝ったものが多いことから、外国賓客を意識して作られたことが想像できる。

駕籠形 ボンボニエール(大正~昭和初期)
全長11.6 高4.4
銀製

◎使用されたと思われる外国賓客の接遇
大正15年4月14日午餐(詳細不明)(大正15年4月14日)

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