手箱形藤文(音羽正彦御結婚)

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朝香宮正彦王(後の音羽正彦)は、大正3年(1914)1月5日朝香宮鳩彦王の第2皇子として御誕生。昭和9年(1934)御成年。昭和11年(1936)4月1日、願により臣籍降下し音羽侯爵家を創設。海軍に進まれ、海軍兵学校(第62期)卒、その後、第1次近衛内閣で拓務大臣を務めた大谷尊由の次女・益子さまと御結婚。昭和19年(1944)2月に、第6根拠地隊参謀の海軍大尉として、当時日本が委任統治していたマーシャル諸島のクェゼリン島で戦死(クェゼリン島の戦い)された。

手箱形藤文 ボンボニエール
音羽正彦御結婚御披露(昭和16年(1941)4月17日)(華族会館)
 6.8×5.4×3.4
漆塗、蒔絵

★紋は、音羽家のものとなっている。戦争の激化に伴い、昭和15年7月7日に「奢侈品等製造販売制限規則」(一般には施行日をとって七・七禁令(しちしちきんれい)が施行され、銀製品の製造販売にも規制がかかることになり、以後、ボンボニエールの素材も陶磁器、漆器、木製などに切り替わっていくことになる。

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