近鉄モ10402

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■モデルについて
旧エースカーの原形モデルで昭和47年頃の製品だと思います。よく通った地元の模型店も閉店することになったときのセールで、棚に置かれてあったロコモデルの黒箱を発見し中身を確認したところ、綻びのあるこのモ10402でした。ボディ隅が割れており、おそらく商品にならず店頭に並ぶことがなかったのでしょう。逆三角形の特急エンブレムも手書きで丁寧に作ってあります。初めて訪れてから40年余りも経ってこのモデルに出会ったことに感激しました。そして仲間がなく1輛だったモ10401の相棒が見つかるとは思いもよりませんでした。

■実車について
旧エースカーのパンタグラフ無し電動車で、冷房装置2基を搭載し、1基はパンタグラフ車へ冷気を供給していました。昭和49年に冷房装置を集中式から分散式に改造、4輛固定編成化された際に、営業運転で先頭に出ないパンタ車、偶数付随車の正面は改造を受けないまま運転台が簡易化されました。時代も平成になった頃、名古屋駅発の最終特急にはくたびれたこの4輛編成がよく使用されていました。非リクライニングシートでサービスや車内見付の見劣りは隠せませんでしたが、改造されなかった大きな運転席右窓、白い輪の手摺りがついた客扉、集中式冷房だった跡の残る天井、通風口がある運転室扉などを眺めながら個人趣味的にはとても楽しい帰路になっていました。

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