マスダヤ クルマニクラス スタンダードサイズ 当時物

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スポーツカーに轢き逃げされ、昏睡状態に陥った少年の思念が、父親に作ってもらった怪獣人形そのままの姿で実体化した怪獣、クルマニクラス。
自分を轢き逃げした犯人を探すべく、スポーツカーを襲い続けるという、『ウルトラマン』の“高原竜”ヒドラを髣髴させる、モータリゼーションの負の側面が生み出した怪獣ですが、公害同様に当時の社会問題の一つであった“交通戦争”そのものをデザインモチーフに取り入れたクルマニクラスはそれまでに見たことのないビジュアルの怪獣で、それはヒドラ以上の強烈なインパクトがありました。
元々は、一般公募作の「ダンプニクラス」なる一つ目怪獣だったデザインを、高山良策氏が信号機状の三つ目怪獣へとアレンジしたものですが、体躯に残るタイヤ痕や横断歩道の模様など、元デザインのチャイルディッシュな感性を損ねることなく、見事“交通事故の権化”へと昇華させています。
この番組、いや、第二次怪獣ブームを代表する一体といっても過言ではないでしょう。

そんなクルマニクラスの、マスダヤ当時物のソフビ。
マスダヤのスペクトルマン怪獣シリーズといえば、スカムテイスト満点の公害怪獣や異形感溢れる合成怪獣たちをマンガチックなデフォルメと荒々しいタッチで表現した造形が特徴でしたが、このクルマニクラスではそのマスダヤ風味の中にも着ぐるみのイメージを大切にした造形がなされ、シリーズ中でも一、二を争う完成度を誇るソフビに仕上がっています。それに加えて、肌色成型の上に施された包み塗装の発色の良さや、手塗りによる信号機目玉や体躯の模様の何ともいえない味わいもあって、マルブルにもヒケをとらない、古き佳き“日本の怪獣人形”の趣きも充分に備えているソフビだと思います。

#宇宙猿人ゴリ #スペクトルマン #マスダヤ #ピー・プロ #ソフビ #怪獣

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    CRASH AND BURN 場外劇場

    2022/01/21 - 編集済み

    たしか完品はタスキをしてた商品ですよね。デザイン、造形、ネーミング、そして本編と最も恵まれた一般公募イベント怪獣ではないでしょうか。

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    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/01/21

      高山さんのアレンジが素晴らしいですよね。

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