アーク カプリゴン スタンダードサイズ 当時物

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『アイアンキング』第10話において静弦太郎と霧島五郎=アイアンキングによって壊滅させられた不知火一族に代わり、忽然と現れるや否や武装蜂起を開始した第二の敵、独立幻野党(別名・幻兵団)。党首・幻の月光を始め、睦月・如月など陰暦の月名を持つ12人の幹部で構成されたテロリスト集団で、アラブゲリラ風のコスチュームに身を包み、武力による革命を唱えるその姿は連合赤軍や日本赤軍などで騒然としていた70年代初頭という時代の空気を反映した敵集団でしたね。アイヌや琉球を連想させる、大和人に迫害された民族の末裔という設定の不知火一族同様、“反骨の人”佐々木守氏らしい切り口の敵集団といえるでしょう。
そんな彼らの最大の武器が、“鋼鉄の同志”と呼称し、ドクロの形をしたバッジ型のコントローラーで操る怪獣ロボットです。
不知火一族が操っていた巨大人型ロボットから一変、オーソドックスな恐竜型のスタイルで、正直、池谷仙克デザインにしては面白味に欠けるものではありますが、体内にミサイルや戦車を収納していたりと、見かけとはギャップのある生物兵器ぶりがなかなかユニークな怪獣群でした。
カプリゴンは幻の葉月が操る俊足の怪獣ロボット。鼻から発射されるニードル弾、頭部の角の速射砲が武器です。
“マラソン怪獣”という二つ名が示すように走るのが得意な怪獣ロボットで、アイアンキングとのマラソン対決がネタ的な面で語られたりもしますが、その一方で、負傷した弦太郎を助けた女医が幻の葉月に殺されてしまうなど、本編は非常にシリアスなものでした。

アークのカプリゴン。
このソフビは『アイアンキング』の本放映の頃のものではなく、1970年代末期の第三次怪獣ブームの頃にアークが『シルバー仮面ジャイアント』『アイアンキング』の怪獣・宇宙人をスタンダードサイズで新規に造形、“アイアンキングの怪獣シリーズ”として六体リリースしたうちの一体です。
初のアイアンキング怪獣のスタンダードサイズソフビが、番組の中で最も印象的だった不知火ロボットではなく、ビジュアル的に少々面白味の欠ける怪獣ロボットが選ばれたのは残念ですが、ブルマァク後期からの流れを感じる細身で端正な造形は、実際の着ぐるみより格好良いと思わせるものがあり、これはこれで素晴らしい怪獣ソフビに仕上がっています。
更にこのカプリゴンは塗装が面白く、銀の飛沫塗装がこの時代のソフビにしては斬新です。

#アイアンキング #アーク #ブルマァク #宣弘社 #ソフビ #怪獣

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    CRASH AND BURN 場外劇場

    2022/02/04 - 編集済み

    アークがこんなソフビシリーズを展開していたのは知りませんでした。第三次ブームは消しゴム人形でもマグマ大使やキャプテンウルトラ、流星人間ゾーン等が発売されウルトラ怪獣以外も復活していたので全怪獣怪人百科世代は嬉しかったですね。

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    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/02/05

      アークから発売された『シルバー仮面ジャイアント』『アイアンキング』の宇宙人・怪獣、オレンジ名義で発売された『流星人間ゾーン』の恐獣、凄く好きなんですよ。第3次怪獣ブームはほぼウルトラシリーズ一色だったこともあり、マイナーなこれらのソフビは売れなかったようですが、今となっては出してくれたことに感謝です。

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    CRASH AND BURN 場外劇場

    2022/02/06 - 編集済み

    ああ、知っていれば… 無念。

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    • B6cf967ebcafa336fe0b5e970ad6d9c2

      dape_man

      2022/02/06

      ゾーン恐獣にはプレミアになっているものもありますが、怪獣ロボットの3体なんかは比較的入手し易いです。是非。

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  • それは朗報、探してみますね。

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