THE SPEED OF HEAT

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本作はGDW社の「Air Superiority」シリーズのルールシステムを改訂した「Air Power」システムを使用するジェット機時代の航空戦・空対地戦ゲームです。突合せをしていないのでルールのどこがどう変わっているのか指摘はできませんが、システム上の基本的な考え方やスケールは同じです。そのため両作品の登場機種を併せて航空機の進歩を比べてみることもできます(はずです)。
イニシアチブ制の個別移動方式ですが、飛行ポイントや高度の計算のため記録用紙を使用します(1枚しか入っていないのでコピーが必要です。たぶん『Air Superiority』の記録用紙がそのまま使えるはずです)。比較的プレイアビリティは高く、扱う時代から万能なミサイルも登場せず、ガンファイトがメインになることもあって、楽しめる(苦痛のない)ジェット航空戦ゲームです。

登場機種は合計で40機種。F-80シューティングスターやF9Fパンサー、A-1スカイレーダーといった戦後第一世代からセンチュリーシリーズを経てF-4E/JとかF-111が最新鋭となります。ちょうど『Air Superiority』で扱っていなかった旧型機を収録しているかたちです(ファントムやMiG-21が両者のリンクになります)。ただ、そのうちソ連機は8機種しかなく、残りはすべてアメリカ機。イギリスやフランスの機種は1つもないので中東戦争には対応できないのが残念な点です。
シナリオは一人用の飛行練習シナリオから、ジェネリックシナリオと朝鮮戦争とベトナム戦争の史実/仮想シナリオまで合計51本が収録されています。

この「Air Power」シリーズは続編もアナウンスされていたのですが、見落としがなければ実際の発売はありませんでした。

#航空戦闘 #ジェット航空戦

ターンスケール: 1ターン=12秒
マップスケール: 1ヘクス=1760フィート(1/3マイル)、1高度レベル=1000フィート
ユニットスケール: 1コマ=1機

https://muuseo.com/Sin_Oga/items/300

エア・スペリオリティー AIR SUPERIORITY
本作はアメリカのGDW社が1987年に発売した「Air Superiority」シリーズの基本ゲーム『Air Superiority』と対地戦闘モジュール『Air Strike』をワンセットにして、ホビージャパン社がライセンス生産した日本版のジェット機時代の航空戦ゲームです。ルールブックやシナリオブックなど冊子類は合冊になっていますが、2作分のコンポーネントが省略なく入っています(外箱、トレイ、サイコロは1個分です)。本品にはチャートブックが2冊入っていたのですが(内容物の表示では1冊)、エラーなのかデフォルトなのかは分かりません。 イニシアチブ制の個別移動方式ですが、飛行ポイントや高度の計算のため記録用紙を使用します。時間と距離のスケールが大きめ(SPI『Air War』の3倍ほど)なので比較的プレイアビリティは高いです。対地戦闘ができる(難しいけれど)ことも含めてジェット航空戦の決定版と言えるかもしれません。 登場機種は合計で62機種。1980年代半ばの現役機種が中心であまり旧型機はありません。変わり種でイタレリの「F-19ステルス」が入っています。 シナリオは飛行練習シナリオが2本、一人用シナリオが14本(3本/11本)、汎用シナリオが14本(10本/4本)、史実/仮想シナリオが25本(15本/10本)と大量に収録されています。 このシリーズはGDW社から更に続編の『Desert Falcons』が発売されましたが、ホビージャパン社からのライセンス生産はありませんでした。ホビージャパン社が3部作の3作目を出さないのは『The Blue Max』、『AIR FORCE』に続き3度目でした(全部飛行機もの!)。 またClash of Arms社からはこのルールを改良した「Air Power」というシリーズで1950年代からベトナム戦争期までを扱った『The Speed of Heat』も発売されています。 #航空戦闘 #ジェット航空戦 ターンスケール: 1ターン=12~15秒 マップスケール: 1ヘクス=1760フィート(1/3マイル)、1高度レベル=1000フィート ユニットスケール: 1コマ=1機
https://muuseo.com/Sin_Oga/items/300

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