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インペリウム:セカンドエディション
『インペリウム』は、星間戦争を扱ったSFゲームです。今から数百年後、宇宙へ進出した人類は、巨大な版図を有する星間帝国ジル・シルカに遭遇しました。高圧的な帝国と、拡張主義に燃える人類の接触は、やがて避けようのない星間戦争へと発展していきます。
本作はアメリカのGame Designers Workshop, Inc.社が発売した『IMPERIUM』の日本語版第二版です。
元々の『IMPERIUM』は1977年にConflict Games社から発売され、1979年よりGDW社からの出版になりました(これが1st ed.です)。日本では1980年代に株式会社ホビージャパンが『インペリウム』のタイトルで和訳付き輸入販売していて、その後1985年に日本語ライセンス版を出版しました(日本語版第一版です)。アメリカでは1990年に外箱を一新してマップをハードボードに戻した第二版がGDW社から出版されて、ドイツ・イタリア・スウェーデンなど各国でライセンス生産されました(2nd ed.)。本作は書籍型のため2nd ed.とはコンポーネントが大きく異なり、日本語版第二版という独自の系統に入ります。
宇宙艦隊をハイパースペースジャンプルート沿いに移動させて、相手側の艦隊を撃破し、星系を征服していくゲームで、星系からの収入により艦隊の生産・維持整備も行います。プレイヤーの一方は帝国の地方長官なので、帝国中央政府からの干渉や事件といった思うに任せない要素にも悩まされながら戦争を戦っていくことになります。戦争の最終目的はマップ上の全星系を征服することですが、だいたい2~3星系を征服すると講和条約が結ばれて1回の戦争は終わります。それで平和期間中にまた軍備を増強して次の戦争が始まるわけです。全星系を征服するまでのキャンペーンをプレイするのはなかなか難しいですが、1回の戦争であれば同じシステムの『Dark Nebura』よりも実は短時間で決着がつきます。
ホビージャパンの日本語版第一版には三つ首の宇宙怪獣や伝説巨神、宇宙戦艦といったお遊びユニットがいくつか入っていましたが、本作ではオミットされました。その代わりにコマが両面印刷になって整備不良状態を分かりやすくした他、プレイを助ける数種類のマーカーが追加されています。
アメリカでは出版社がAvalanche Press社に変わり2001年に『IMPERIUM: 3rd millennium』のタイトルで第三版が出版されています(3rd ed.)。マップやコマのグラフィックは大きく変わっているのですが、その他の変更は未見のためよくわかりません。また国際通信社では2019年9月に箱入りゲームとして日本語版第三版を発売しています。これも3rd ed.の日本語版ではなく、日本語版の第三版です。
なお、本品は表紙が3枚綴じられているというエラー品のため、レア度+★としています。
#トラベラー世界 #インペリウム
ターンスケール: 1ターン=2年
マップスケール: 1ヘクス=0.5パーセク
ユニットスケール: 1コマ=戦隊(宇宙艦)、師団(地上軍)
https://muuseo.com/Sin_Oga/items/12
