方鉛鉱 (galena) 大泉鉱山 #0646

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ずっしりと重い方鉛鉱の鉱塊です。まだ金属光沢を良く保っています。1~4枚目は背景をソフトウエア処理しています。

大泉鉱山は江戸時代の発見とされていますが、1895年(明治28年)に古河市兵衛が本鉱山を買収した後に富鉱帯が見つかり、1905年(明治38年)に古河鉱業所有の「大鳥鉱山」として操業を開始して以来本格的に稼行されました。主に銅・鉛・亜鉛を採掘し、第一次世界大戦による銅価格の高騰、鉱山は全盛を迎えましたが、1918年(大正7年)1月20日未明、154人もの命を奪う大雪崩が発生し、加えて大戦の終戦による銅価格の暴落もあり、1922年(大正11年)に一時閉山しました。1937年(昭和12年)、大日本鉱業(株)が鉱区を取得し「大泉鉱山」として復活、採鉱場、選鉱場を建設し、第二次世界大戦や朝鮮戦争による金属需要の増加で隆盛を極めました。昭和30年代には、年間5万トンを超える出鉱量を誇りましたが、昭和40年代以降、出鉱量の低下や外国産の安い鉱石の流入等で経営が悪化、1979年(昭和54年)に閉山しました。

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