Wocklumeria denckmanni

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Species :Wocklumeria denckmanni
Age   :後期デボン紀ファメニアン
location:ドイツ/メンデン

デボン紀末にピンポイントで爆発的繁栄をしたアンモノイドの異端児クリメニア目の仲間。
(多分、目全体がファメニアンに発生してファメニアンに絶滅)

クリメニア目の仲間は連室細管が巻きの内側(背側)を通る、有殻頭足類の中でも珍しいグループ。

そんな奇妙なクリメニアの中でも、三つコブ巻きの奇妙な形態が多いウォックルメリア科の仲間。

更にウォックルメリア属は幼年期は三つコブに巻き、その後成長して丸巻きで覆われた成体になる奇妙に奇妙を重ねた属。

この標本は、ボロボロな裏面が幸いして断面が露わとなり、丸巻きの成年殻に覆われた三つコブ巻きの幼年殻が観察できる。
本来、状態の悪い標本は忌避するところだけど、成長による変化が観察できる素晴らしい標本に仕上がっている。

5枚目の写真は図鑑の標本と比較。

Fossilium catalogus animalia Part138
というデボン紀のアンモノイドを系統毎に収録し、形態情報まで記載した専門書に近い図鑑。
デボン紀のアゴニアタイト、ゴニアタイト、クリメニアの同定する際は必読の書と言える逸品。

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