オヴィラプトルの前肢の爪 (レプリカ)

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オヴィラプトルは白亜紀後期カンパニアン期(約7500万年前)に生息していた非鳥類型の恐竜。
口腔の奥に堅い突起があり、卵の殻のような固いものを割りつぶすための歯であろうと言われている。そのこともあり、さらに化石が発見された状況が
卵の化石が見つかっている巣の痕跡の上にあったため、卵を盗もうとしているときに死んだものとされ、『卵泥棒』という不名誉な学名がついている。
しかしこれは現在では卵を盗んでいたのではなく、自分のタマゴを孵化させようとして巣の中で世話をしている最中に死亡したものだということが証明された。
不名誉からは逃れたが、学名は変わらない。何しろ嘴には歯がないのに口の奥に尖った日本の歯が、卵の殻を割るのに都合のいい角度で這いえているんだから、雑食性でもあり、おそらく日常は他の恐竜の卵も狙って暮らしていたのだろうと推測される。当時の小型の獣脚類で頭のいい奴は少なからず、そういう嗜好を持っていた。
前肢の指は3本。いずれも大きな鉤爪である。しかし、ディノニクスやより小型のヴェロキラプトルのような鋭い形状ではなく、大きさの割には薄くて、攻撃のための道具ではなさそうだ。

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