SANTANA ”Moonflower”

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カルロス・サンタナ率いる「SANTANA」の
1977年発売のアルバム
2枚組で全16曲収録ですが構成がちょっと変わっていて
スタジオ録音の新曲とライヴ音源が混在して収録されています。
前半がスタジオで公判がライブとかではなく
スタジオ録音の楽曲の次にライブ音源はあって
その後にまたスタジオ録音とか不規則に並んでいて
なかなかお目にかかれないパターン化と思います。
サンタナと言えばジャズっぽいロックだったり
フュージョンっぽいインスト曲だったリ
いろんなパターンの楽曲が存在しますが
一般的にはラテン・ロック・バンドのイメージなのでしょうか…
個人的にはラテン・フュージョン・バンドと思っていますが…

さすがにこのアルバムもリアルタイムで聴いていたわけでなくて
ギタリストのアルバムなら何でも食いついて聴いていた
高校生の頃に70年代に日本でヒットした
「哀愁のヨーロッパ」をラジオで聴いて
ちゃんとレコードで聴きたい!と手に入れたのがこのアルバムです。
「哀愁のヨーロッパ」自体はスタジオヴァージョンが
1976年発売の「アミーゴ」に収録されていますが
こちらのアルバムに収録されているのはライヴヴァージョンです。
ちょっと予定調和過ぎて少し退屈なスタジオヴァージョンより
エモーショナルなライヴヴァージョンが聴きたかったので
このアルバムを手にしたのです!

で。お目当ての「哀愁のヨーロッパ」は期待通りの聴きごたえで
大満足だったのですが、それ以外の楽曲も
エキサイテングでエモーショナルのものばかりで
2枚組で収録時間が長くても全く退屈することなく
最初から最後まで聴きごたえ抜群の1枚です。

スタジオ音源もメロウで大人っぽいものが多く
それも確かにお酒の進むいい音楽ですが
何とってもライブ音源がテンションあがるものが多いです!

A-3"Let the Children Play"とかA-4"Jugando"
B-2"Black Magic Woman/Gypsy Queen"あたりでの
ぶっといギターサウンドには痺れますねぇ
それほど歪ませていないクリーンなサウンドなのに
妙に太い音が鳴るのですよねぇ
この頃のサンタナっておそらくYAMAHAのSGを使っていた頃ですよねぇ
私も高校生の後半から20台前半まではSG3000をメインに使っていたので
なおさら親近感を覚えてしまいます。
いや、こんなグッドサウンドは出せませんでしたが…(苦笑)
それに加えてラテンバンドなのでパーカッションの存在感がデカい!!!
目立たないようでめちゃくちゃいい味出してるのですよ
これも特にライヴヴァージョンの楽曲で耳に残ります。

スタジオ録音の楽曲は比較的おとなしいものが多いのですが
タイトル曲でもあるC-2"Flor d'Luna (Moonflower)"は
シブい仕上がりでこれもまた聴きごたえ十分です。
これはじっくり耳を傾けて聴きこみたい1曲です。

さらにD-1"El Morocco"こちらはなかなかエキサイテングで
これもじっくり聴きたくなる1曲です!

ヴォーカルモノの存在感が少し薄い感じもしますが
A-5"I'll Be Waiting"、D-2"Transcendance"あたりは
ソウルフルで印象深いヴォーカルメロディがなかなか味わい深いです。

アルバムラストはラテンのノリ全開のライブ音源の
"Savor/Toussaint L'Overture"で盛大に締めくくります。

2枚組とはいえひとつのアルバムの中に
これほどバリエーションに富んだ楽曲を
まさにおもちゃ箱のように詰め込んである作品です。
また演奏の完成度が素晴らしいです!!!
文句ナシの良いアルバムです!!!

1977年10月リリース

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