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- 3F 昭和のレコード 邦楽編
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中森明菜「ファンタジー〈幻想曲〉」
明菜さんの3rdアルバム
プロローグ〈序章〉、バリエーション〈変奏曲〉と続き
今回はファンタジー〈幻想曲〉と続きました。
デビュー三部作ともいえますね
アルバムオープニングは「明菜から」
「お元気ですか?」から始まり「~ますか?」と
2分17秒に25個の明菜さんからの語りかけが聴けるという
ファンなら何とも嬉しい演出です!
また明菜さんのあの少しハスキーな声だから
妙にリアルなんですよねぇ…
私、当時中学生ですが結構ドキドキしながら
何度も聴いていました…
そこからアルバムタイトル通り
幻想的な「瑠璃色の夜へ」が始まります。
アルバム1曲目がズバ抜けていいのは
前2作と共通項ですが
この曲がまためっちゃくちゃいいのです!!!!
決して2ndの「キャンセル」のような派手な曲ではないのですが
サビまでは囁くように歌いかける明菜さんの声がもう最高です!!!
シングルにするには少々地味でしょうけど
数あるシングルカットされた名曲達に決して負けないと思います。
A-3は軽快なサンバのリズムの「アバンチュール」
こういう曲をさらりと歌いこなすところが
明らかに非凡なんですよねぇ…
82年デビュー組はそうそうなるメンバーですが
やはり歌唱力ではデビュー時点からぶっちぎりだと思います。
A-4はシリアスなバラード「にぎわいの季節へ」
いいですよねぇ…先行シングルの「セカンドラブ」と
同様の路線ですがこちらも負けずにいいですよ~
キャラクター的にもこういう陰りのある曲が似合うのですよねぇ
A面ラストはこちらも明菜さんおキャラクターならではの
「気の強いお姉さん系」の1曲(笑
「傷だらけのラブ」
気が強そうにふるまってても実は傷つきやすいのよ…っていう
歌詞の展開もすっかりおなじみのパターンになってきたような気が…
でもまたこういうのに弱いのですよねぇ…
まぁ私は見事に転がされてましたねぇ(笑
B面1曲目はこちらもすっばらしい名曲
「目をとじて小旅行(イクスカーション)」
これはなんでシングルにしなかったのかなぁ…
まぁしっとり系ですけどセカンドラブみたいな「重い」系ではなくて
「スローモーション」に近い系統で
もう何て言っても伝わらないですが
とにかくめちゃくちゃいいんです!!!!(笑
決してハッピーエンドな曲ではなくて
なかなかの切ない歌詞なのですが
曲調が軽やかなために「重さ」や「湿気」がないのですね
これはマジでおススメです!
私、ひとからでたまにこれ無理して歌いますもの(苦笑)
で、続くは先行シングルの「セカンド・ラブ」
まぁ言うことのない名曲ですね
来生姉弟の安定の完成度です。
この時代、来生姉弟の楽曲をいろんな方が歌いましたが
やはり明菜さんが一番合うし
一番歌いこなしていると思います。
デビュー曲の「スローモーション」に比べると
よりダークで切ない曲ですが「少女A」の後ですから
このくらいコントラスト効いたほうが良かったのでしょうねぇ
シングル曲ですから散々聴きましたし
正直、少々飽きている部分もありますが
やはり名曲なのは間違いないです!
ここから以降は「思春期」、「More もっと恋して」
「アイツはジョーク」と
ちょっとダークで大人っぽく振る舞う
明菜さんのもうひとつのキャラクターで
最後まで押しまくります。
でももうB面はB-1,B-2の2曲がぶっちぎりで良すぎて
その後が少々もの足りなく感じてしまいます。
それほどB面最初の2曲の出来が良すぎるのです。
でももちろん全体的に見ると
前2作に負けず劣らずの完成度です。
セカンドラブ系の曲と
B面後半の気の強い系の曲がほどよくブレンドされて
やはり通して聴くと満足度は結局高いのです!
でも、私が明菜さんのアルバム買うのは
これが最後になっちゃったのですよねぇ
うーん、もうあまりにビッグネームになり過ぎちゃって
「はぁワシがレコード買わんでもいっか…」って感じに
なっちゃったのですよねぇ
周り中がみんな聴いているものを自分が聴くのも
なんか癪なお年頃だったし…
でも明菜さんのデビュー3部作は
今聴きなおしても本当にどれも最高です。
1983年3月23日リリース