オフコース「NEXT SOUND TRACK」

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1982年に発売されたTV番組「NEXT」のサウンドトラックアルバム
コンサートツアー「over」にて
日本史上初の日本武道館10日間公演を成功させ
最終日(1982年6月30日)のステージを題材にしたTV番組『NEXT』
メンバー自らが脚本・演出・監督・主演を手がけたスペシャル番組でした
初のサウンドトラックアルバムという意味もあり
史上初の武道館10日間公演の記録ということもありますが
結果的に5人編成のオフコースの最後のアルバムとなりました。
そしてデビュー以来在籍していた東芝EMIでの最後のアルバムともなっています。

随分前からやっさん(鈴木康博)の脱退の噂はたってはいたのですが
確かこのアルバムの発表時点ではまだ脱退は正式発表ではなかったと思います。
しかしながらアルバムタイトルが「NEXT」で
収録された小田さんとやっさんの新曲が
明らかに次への旅立ちがテーマとなった曲であったことからも
暗黙の了解でやっさんの脱退は決定事項だと理解されていましした。
それに加えオフコースそのものが解散ではないかとも
噂されていましたが一時活動休止後1984年には4人で再出発となります。

でもやはり個人的には私の大好きなオフコースは
このアルバムで一区切りかと思います。

アルバムはNEXTのテーマのファンファーレから
これまでの思い出を回想するかのするかのように
メドレーで始まり
やっさんの新曲「流れゆく時の中で」のインストゥルメンタルを挟み
そして「眠れぬ夜」、「さよなら」、「一億の夜を超えて」の
オリジナルヴァージョンが続きます。

…もう明らかに解散の雰囲気ですよぉ…

そして「さよなら」のインストゥルメンタルでA面を終わります。

B面は今回の小田さんの新曲「NEXTのテーマ -僕等がいた-」
そしてやっさんの新曲「流れゆく時の中で」

もうお互いの言い分を楽曲で表現してるとしか思えません…

でも、この2曲、タイプは異なりますが
それぞれめちゃくちゃ良い曲です!
やっぱりオフコースはこの二人の楽曲がないと成り立たないです…
シングル曲こそ小田さんの曲ばかりになってしまいますが
オフコースの本業とも言えるアルバムは
二人の曲はほぼ同じ数いつも収録されます。
どっちかが欠ければ大問題になるのは明らかです…
もう最初にこのアルバム買ってこの2曲を聴いたときには
泣けて泣けてしかったなかったことをよく覚えています…

それから「I LOVE YOU」のライブヴァージョン
続いて「YES-YES-YES」のオリジナルヴァージョンの後半部に
1982年6月30日の武道館公演最終日のライブ終了直後、
場内に流れていた曲にあわせて観客が合唱した音源をダビングしたものへ続きます。
まぁなんと凝った演出ですこと…

そして「NEXTのテーマ」のインストゥルメンタルで終わります。

いろいろ意味深すぎて当時は聴くたびに思うことがあったものです。

でも冷静に考えると小田さんとやっさん、
これだけの才能を持った二人が
いつまでも同じグループ内にいることは逆に無理があったでしょうね
お互いにやりたいこともあったでしょうし…
でも1970年のデビュー以来、
切磋琢磨してきたオフコースの一つの時代が
これで終わったのは間違いないかと思います。

リアルタイムで見てきただけに今でも特別な思いのある1枚ですね

1982年9月21日リリース

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