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- 3F 昭和のレコード 邦楽編
- 石川優子「Spicy」
石川優子「Spicy」
石川優子さんの5枚目のオリジナルアルバム
「シンデレラサマー」のスマッシュヒットから
半年後の冬に発売されたアルバムです。
ヒット曲が出ると一気に垢ぬけるパターンというのは
よくある話ですが優子さんの場合もシンデレラサマーのヒット以降は
それまで以上に伸びやかな歌声で曲作りも自由に
歌いたい曲を書いているような気がします。
このアルバムも10曲中8曲は優子さん自身の作詞作曲です。
爽やかに歌い上げる曲もあれば
昭和歌謡っぽい部分を少しまだ引きずった曲もあり
いわゆるシティポップっぽい曲もあったりと
バラエティに富んだ楽曲がちりばめられています。
ともすればバラバラ過ぎてまとまりがなくなりそうな気もしますが
それが優子さんのきめ細かい歌声で歌い上げられていることで
アルバム全体で見事に一つのストーリーになっているような気がします。
個人的には何といってもオープニングの
「ミルキーウェイファンタジア」がぶっちぎりにお気に入りです。
この解放感と疾走感…実はレコード買う前に
エアチェックでこの曲、テープに録ってあったのですが
本当に擦り切れるほど聴きまくって
お小遣いが貯まったのを見はからかって
すぐにレコード屋さんに行ってこのアルバムを買ったのです。
この曲にあってなければレコードで手に入れるのは
きっと随分後になったことと思います。
A-4にはこれもライブではお馴染みの「恋はミステリーゾーン」が収録されています。
これもテンション上がりますよねぇ
もちろんしっとり歌い上げる美しいバラードはちりばめられていて
A-5「男・そして・女」、B-5「Birthday Eve」あたりは
いつ聴いても酒が進みます(笑
毎回、優子さんのアルバムの時は同じことを書きますが
とにかく歌声の質が抜群に良いのです。
「きめ細かくて」「伸びやかで」「艶がある」
特にこの「きめ細かい」って部分は
他の歌い手さんではあまり感じない部分だと思います。
今回もこれを書くために改めてじっくり聴いていますが
いつの時代になっても良いものはやはり良いですねぇ…
1981年12月5日リリース