街乗りV8からモンスターV8への系譜

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308GTB、GTO、288エボルツィオーネ、F40。
この4台の共通点は、V8エンジンだということ。
308と288Evo.の2台はさておき、GTOとF40は当時のフラッグシップモデルのはずだ。
にも関わらず、V12ではないと言う事実。
フェラーリにおける真のフラッグシップモデルは、V12+FRのストラダーレなのかもしれない。

この4台を眺めると、デザインの進化が解る。
308とGTO。フロントの造形、サイドのエアインテーク。308をブリスターフェンダーにしたのが、GTO。簡単に言えばそういうこと。ただし、フロントガラス以外に共通部品はない。

諸般の事情でレースを諦めたGTOを、ブラッシュアップした288Evo。技術者たちは勤務時間外や休日に手弁当で開発したらしい。
フロントは切り落とされたような造形。あちこちに増設された各種インテークと無数のスリット。内装はほぼ取り去った。

紆余曲折の後、正式なプロダクトとなったF40。
Evo.では過剰なほどのダクトとスリットがあったが、それは減数された。そして、エンジンフードに取り付けてあった可変式のスポイラーが、F40ではリヤカウル一体式に変更された。

かくして、街乗り(スパルタンな走りもするが)クルマが、サーキットのモンスターに進化を遂げたのだ。このモンスター、時々燃えるのが玉にキズ。

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