テンシュテット/マーラー交響曲第5番.交響曲第10番

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演奏の魅力がそのまま生きながらも非常に鮮明になりました。むしろ演奏の魅力は跳ね上がったと思います。ノイズもなく非常にクリアなテンシュテットは、「復活」ライヴ盤と同様に非常に貴重です。この盤は全集としてセッション録音されたものですが、その全集を持っている方ならわかるかと思いますが、テンシュテットの生きたマーラー解釈はライヴに負けず劣らずこもっています。今さら言うことはありませんが、この盤に収録されている演奏は屈指の名演。テンシュテットは録音が始まって以来の世界最高のマーラー指揮者であることを疑うことはできません。10番アダージョに関して言えば、Altusのウィーン・フィルとの4年後のライヴ演奏もありますが、オケの質と相思相愛、或いはライヴとセッションどちらをとるか?という選択肢から、甲乙付けがたいものになっていると思います。いい買い物をしました。これで晩年の「巨人」「悲劇的」「夜の歌」ライヴ盤が出たら、絶対衝動買いしてしまいそうです。EMIはいい仕事をしたと思います。

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