謹賀新年
この日記を観て下さっている方々を始めとしたMuuseoに参加の皆様、今年もよろしくお願いします。
さて、お正月ということで、昨年に引き続き、過去のお正月映画に思いを巡らせてみたいのですが、前回は39年前を対象としましたので、今回もそれに倣い、1982年のお正月映画をピンポイントで振り返ってみることにしましょう。
まず、ビッグネームでは何と言っても『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』があり、事前の予想でもこの作品が正月興行をリードするだろう、とのことでしたが、配給会社であるCIC日本支社の宣伝活動の失敗もあり、思ったほどにヒットとはいきませんでした。では、何がヒットしたのかというと、スター俳優だけはぞろぞろ出演しているものの中身は全くといっていいほど空っぽの『キャノンボール』が、東宝東和の宣伝の巧みさもあり、正月興行をリードしました。私も、『キャノンボール』を上映している日比谷映画劇場の人の多さに比べ、『レイダース…』を上映している有楽座がやや寂しい感じをしたのを覚えています。
そんな思い出もありますが、この時期の最大のトピックは、何と言っても「シネマスクエアとうきゅう」の開館でした。いわゆるミニシアター・ブームの火付け役となった出来事で、これで一気に日本の映画文化の間口が広がった感じを受けました。学業的にも金銭的にもきつかったのですが、開館の数日後に新宿の新劇場にはせ参じました。その辺の詳細はいずれ機会があれば述べることとして、最もインパクトがあったのは、劇場専門のパンフレットが販売されていたことですね。ミニシアターの先輩である岩波ホールもこの形式でしたので、今後はこの形式がスタンダード化されるのでは、とのことを予感させるもので、やがてそのことは現実化しました。
ということで、ここではそのオープニング上映作品である『ジェラシー』のパンフレットの表紙画像を提示します。作品そのものはおバカな高校生の身には難しく、周囲の観客層と自身とを比較してもかなり敷居の高いものでしたが、豪華な椅子に身を沈めることができただけでも貴重な体験でした。
#思い出 #映画パンフレット #シネマスクエアとうきゅう #ジェラシー
2021/1/2
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