昭和15年・宝塚ホテルの広告

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新しい宝塚ホテルが本日(2020年6月21日)に開業するそうなので、記念に昔の宝塚ホテルの広告。

昭和15年1月の東京宝塚劇場公演パンフに掲載されていたもので、1ページの下半分を使っています(上半分は新橋の婦人服店)。
東京宝塚なので宝塚の縁で広告を出稿したものと思われますが、毎月の公演パンフに載せていたわけではなく、不定期でした。

宿泊料金や食事代の記載があり、安い部屋は1人4円からで、2人部屋は6円から。
専用の風呂がついた部屋は1人7円からで、2人部屋は9円からとあります。
長期滞在の場合は1カ月60円からで、この場合は阪急全線乗車券が贈呈されると記載されていますが、これは1回だけの乗車券なのか定期券や回数券、あるいは優待券みたいなものなのかは分かりません。

部屋に関わらず、少女歌劇の座席券も「御世話致します」というのはさすが場所柄ですね。

食事代の一例も載っており、朝食は「和食又は一品料理」とあるだけで値段は分かりませんが、昼食は2円、夕食は2円50銭とあります。
また、当ホテル自慢の「テンダロインステーキ」は1円10銭とのこと。
昭和15年当時の相場では、うどん・そば、コーヒーは1杯15銭、ビール大瓶は45銭だったようです。

なお、宿泊料が他のホテルに比べて高いのか安いのかは今ひとつ不明ですが、ほぼ同じ時期、新橋の第一ホテル(現・第一ホテル東京)の宿泊代金は手元の広告資料によると風呂付きの部屋で4円、風呂なしで3円とあります。

しかし、宝塚のホテルも第一ホテルもその後同じ阪急阪神系になってしまうとは・・・

2枚目の画像はマッチラベルです。

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    bluenote

    2020/07/02

    今の値段で、珈琲一杯が、500円だとすると、4円の宿泊代は、13,000円、テンダーロインステーキは、3,600円になりますが、
    実際は、庶民が利用するような、値段ではなかったのでしょうね。

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      showa_express

      2020/07/02

      宝塚の観覧料自体は昭和16年時点で35銭(東京宝塚は2円)と比較的安かったので、こういったホテルに泊まってまでお芝居を見るのは、いわゆる富裕層でしょうからね。

      阪神間モダニズムのホテルは有閑マダムとか、エリートビジネスマン、政府高官、高級軍人も多かったらしいです。

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