米国のダンディズム~1930年代 ナン・ブッシュ

初版 2022/08/22 14:32

改訂 2023/01/07 13:50

ナンブッシュは1912年創業の米国の靴ブランドです。今も会社は残っているようですが、質の低下が著しくかつての良質な靴は求めようもありません。

品質が高かった頃の古いナンブッシュのポスターを集めました。すべて1930年代のものです。

1937年のナンブッシュの広告です。ホワイトバックス製のフルブローグが載っています。スワンネック型のステッチ、7アイレットはやり過ぎのような気がします。モデルの男性陣も30年代らしい白いダブル、シングルのスーツを着こなしています。このankle fashioningという言葉の意味がよく分かりませんが、スタイルが良くて履き易いことを宣伝しています。

同じく1937年のナンブッシュの広告です。このアリゲーターのパンチドキャップトゥはNo 2136というモデルだそうです。Gotham lastというラストで、これはナンブッシュではポピュラーな木型らしいです。今から80年以上前ということを考えても、この靴の値段が$7.50から$11.00値段というのは信じられない安さです。made by salaried craftsmenであり、ピースワーカに作らせた外注品でないことを謳っています。

これも1937年のナンブッシュの広告です。「良い靴は言葉じゃ説明できない、感じるんだ!」みたいな感じですね。

一番上のポスターで二人の男性が履いているホワイトバックスのフルブローグとセミブローグです。しかし、この水着の女性は何のために出てきたのでしょう?

上の三つの靴のラスト、Windsor,Gotham,Poloという木型だそうです。この時代の靴は外側のコバがやや鋭角に張っている感じです。

これは1938年の広告ですが、とにかくヘンリー・フォンダが若い!私には彼が爺さんになってからの印象しかありません(笑)。

全体にナン・ブッシュの広告は時代は感じさせますが、洒落た広告が多いです。昔は素晴らしかったのに凋落してしまった米国ブランドは沢山あります。ブルックス・ブラザーズもポール・スチュアートも、現存しますが往年の輝きはありません。

#コレクションログ

#ナンブッシュ

#米国靴

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    ts-r32

    2022/08/22 - 編集済み

    どの広告も品があって良いですね。
    ヘンリー・フォンダのこんなに若い写真は初めて見ました!
    ブルックス・ブラザーズの去年の経営破綻は少なからずショックでした!

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      グリーン参る

      2022/08/23 - 編集済み

      ts-r32さん、
      本当にこの時代のナンブッシュの広告には品がありますね。添付画像は1934年の同社のポスターですが、画家も大変優れた方を採用しているようです。

      大学生の頃(確か21歳頃)、ブルックス・ブラザーズで黄色いアーガイルのソックスを買いました。お気に入りでかなり頻繁に履いたのですが、15年ほどへたりもせずに普通に履けました。驚くべき品質だと思いました。ポール・スチュアートの商品も94年頃まではとても品質が良かったです。コットンやリネンなどの素材も素晴らしかったですね。値段は高かったですが、十分その価値がありました。

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