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マンガンノジュール
ハワイ沖
"しんかい6500"の南鳥島近海に敷き詰められたマンガンノジュールの映像は感激ものです。最初の発見は、1872〜1876 年に行われたイギリス軍艦チャレンジャー号による探検航海によって、カナリヤ諸島の南西約300 km深さ2800mの海底で採取されました。
主成分はマンガン・鉄などの酸化物と水酸化物の混合物で、岩石の破片やサメの歯・魚の骨などを核として同心球状に成長しています。CoやNi 等のレアメタルを含み海底を一面に覆う場合、コバルトリッチクラストと呼んだりします。
学生の頃、ドレッジ採取したのですが核がBarremianのネリネアであったり、アパタイト化したEoceneの有孔虫軟泥であったり、玄武岩・凝灰岩や石灰岩から変質した燐灰岩だったり、比較的新しい浮遊性有孔虫の殻が含まれていたりで形成時代ははっきりしません。熱水起源なのか海水起源なのか、生物が関与しているのか化学的に集積するメカニズムがあるのかもはっきりしません。沖縄諸島では陸成マンガンノジュールが報告されています。土岐砂礫層に見られる"呉須"はよく似ている感じがします。付加体のマンガン鉱床はこれが起源と説明されたりしています。
解らない事だらけですが、メタンハイドレードと並び日本の貴重な資源です。