三俣蓮華岳球状岩
三俣蓮華岳山頂付近に円や楕円の模様がいくつも浮き出た変わった岩がある。-中略-球状花崗岩を含んでいる岩の大きさは見える範囲で高さ10m横5m。球状花崗岩の直径は10~20㎝。よく見ると、一つの模様は黒っぽい円や楕円が年輪のように並び、しかも一部の年輪は放射状になっている。
<松本市四賀化石館に保管された新聞記事より抜粋>
三俣蓮華斑レイ岩と金木戸トーナル岩の接触部付近に露出し、径5~15㎝の球心放射構造が顕著、多層球殻がめだつが、その中での放射状構造は著しくない。
<”私の推薦する天然記念物”から抜粋>
三俣蓮華岳東方(標高2760m)"球状体"は内核(角閃石閃緑岩)とそれを取り巻く縞状部分に区分され、縞状部分は角閃石による櫛の歯状組織を示す。
<地域地質研究報告1/50000地質図幅”槍ヶ岳地域の地質”より抜粋>
三俣蓮華岳山頂から北方へ300m下った小屋付近に丸みを帯びた径40㎝の転石が唯一発見される。山頂付近に分布する下之本石英閃緑岩に岩相もよく似ている。
【石基】中粒から細粒で不均質な閃緑岩質岩石
【球体】長径10~15㎝、短径5~10㎝の円形または楕円形の断面を持つ。最外帯はやや優白色の放射構造を持った輪で取り囲まれ、その内側は中心まで中粒の斑レイ岩質岩石からなっている。
<”飛騨山地で発見された球状岩”から要約>
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