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宮守球状斑れい岩
岩手県遠野市宮守町上鱒沢 地元のおばあちゃんに譲っていただいた標本です。雨が降ると裏山から流れ着くことがあり、変わった石だと集めておられました。「昔は沢山家にあって、磁力があるようで時計が壊れてしまった」と、逸話があります。 「大学の先生や役場が調べに来た、私が持っていても仕方ないからいくつか持っていきな」と、ありがたいお話の結果我が家に来ました。 #宮守球状斑れい岩
球状岩 岩手県遠野市宮守町上鱒沢/上鱒沢のおばあさんからの提供 2020年6月prin
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含コランダム片麻岩(紅玉)
岐阜県飛騨市河合町羽根谷 羽根谷上流に露出する縞状片麻岩中に含まれるルビーは最大で4cmにも達します。スタールビーと呼べる代物も見つかりますが、着色がクロムによるものでないという話もあり、ルビーの名が妥当かは議論の分かれるところです。
1500円 ヤフオク 2020年6月prin
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そろばん玉石
石川県小松市那谷町 流紋岩中の球顆に含まれ、母岩の風化により分離して発見されます。鉱物的には蛋白石〜玉髄に分類されます。全国各地で産出し、久美浜、小国、宝坂は有名です。 成因は諸説があるようですがよくわかりません。ただ、全国で産状や形状が酷似することは同一プロセスにより形成されたと想像できます。 #そろばん玉石
2110円 ヤフオク 2020年6月prin
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安倍川鉄丸石
静岡県静岡市安倍川 安倍川は水源を静岡県静岡市梅が島地区の大谷嶺とし、流域の大部分を古第三紀漸新世に堆積した瀬戸川層群の砂岩・頁岩から成っています。含まれる鉄質ノジュールは風化により下流に流され、特に足久保川でよく礫として見られます。水石愛好者は"安倍川鉄丸石"と呼んでいます。 このノジュールは硫化鉄が濃集し固まっており、比重が2.8~3.2と大きく、切断面では黄鉄鉱の結晶が多数観察されることもあるようです。対角線状に貫く痕跡があることから"へそ石"とも呼ばれます。 #馬糞石 #鉄丸石 #へそ石
1200円 ヤフオク 2020年6月prin
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火山弾
兵庫県豊岡市日高町神鍋山 スキー場で有名な神鍋山は、約2.5年前に降り積もった姶良火山灰の上を覆う溶岩流の上部から約1万年前に使われた縄文時代の石器が見つかっています。この事実から約1万年〜約2.5万年前に噴火した比較的新しい火山です。第四紀火山としてGSJの"日本の火山"データーベースに記載されています。活火山の定義を「過去約1万年以内に噴火」とするならばギリです。 玄武岩溶岩により形成されたスコリア丘には、噴火の際に飛び散ったマグマが冷えて固まった大小さまざまな大きさの紡錘形をした火山弾が見つかります。現在は国定公園と兵庫県の自然公園に指定され、持ち出し禁止となっています。
3100円 ヤフオク 2020年6月prin
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房総馬糞石
千葉県 "馬糞石"を調べてみると、別名 鮓荅(さくとう)とあります。馬の胃の中で形成される結石で、江戸初期に解毒の薬としてヘイサラバサラの名で渡来しました。 房総の馬糞石は嶺岡山系辺りを源流とする丸山川を産地とするようです。対角線上に貫く痕跡があることからいわゆる"ヘソ石"でしょう。サンドパイプ(生痕化石)と考えられています。 #馬糞石 #鉄丸石 #へそ石
1500円 ヤフオク 2020年6月prin
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玉ねぎ状構造(堆積岩)
三重県津市美里町分郷 この構造をOnion structureと呼びます。岩石の表面と内部で膨張量の差ができ、歪みで割れ目が入ります。厳密には岩石に染み込んだ水が鉱物を物理的・化学的風化させることによる体積膨張で、タマネギの皮のように風化が進み、球状に母岩が残ります。残った"玉"をコアストーンと呼びます。
三重県津市 2020年6月prin
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ゼノリス
三重県尾鷲市賀田町 熊野酸性岩類中のゼノリスです。ゼノリスとは、マグマが上昇してくる途中で通り道の岩石を取り込んだもので、"捕獲岩"とも呼ばれています。この標本はマグマと接する部分が焼けたように変質しているのが観察できます。球状岩の成因をこれに関連付け説明する文献も多いです。
三重県尾鷲市 2020年6月prin
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含コランダム片麻岩(青玉)
富山県南砺市利香賀村高沼地区 飛騨帯の片麻岩に含まれるコランダムは白雲母のリムを持ち、母岩にはカリ長石と石墨を伴います。スタールビーで有名な岐阜県飛騨市河合町のコランダム産地とは尾根を挟んだ位置関係にあります。
1100円 ヤフオク 2020年6月prin
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マンガンノジュール
ハワイ沖 "しんかい6500"の南鳥島近海に敷き詰められたマンガンノジュールの映像は感激ものです。最初の発見は、1872〜1876 年に行われたイギリス軍艦チャレンジャー号による探検航海によって、カナリヤ諸島の南西約300 km深さ2800mの海底で採取されました。 主成分はマンガン・鉄などの酸化物と水酸化物の混合物で、岩石の破片やサメの歯・魚の骨などを核として同心球状に成長しています。CoやNi 等のレアメタルを含み海底を一面に覆う場合、コバルトリッチクラストと呼んだりします。 学生の頃、ドレッジ採取したのですが核がBarremianのネリネアであったり、アパタイト化したEoceneの有孔虫軟泥であったり、玄武岩・凝灰岩や石灰岩から変質した燐灰岩だったり、比較的新しい浮遊性有孔虫の殻が含まれていたりで形成時代ははっきりしません。熱水起源なのか海水起源なのか、生物が関与しているのか化学的に集積するメカニズムがあるのかもはっきりしません。沖縄諸島では陸成マンガンノジュールが報告されています。土岐砂礫層に見られる"呉須"はよく似ている感じがします。付加体のマンガン鉱床はこれが起源と説明されたりしています。 解らない事だらけですが、メタンハイドレードと並び日本の貴重な資源です。
1100円 ヤフオク 2020年6月prin