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未完成メタルフィギュア “ゴードン・ハイランダーズ連隊”(Gordon Highlanders) 士官、ボーア戦争
54mm Model Soldiers/ Sudan and Boer War 1880-1902
CO-1D
Officer, Gordon Highlanders, The Boer War
Kit £12.45
(未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真)
ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・ボーア戦争1880-1902」編より『ゴードン・ハイランダーズ連隊・士官・ボーア戦争』キットです。
ボーア戦争の前のスーダン戦役の頃から、イギリス軍は従来の赤い上着をやめ、海外遠征用の軍服(foreign service dress)としてカーキ色の上下の軍服に変わります。しかし、このフィギュアのようにスコットランドの部隊の多くは、上着だけカーキ、下はタータン柄のキルトのスカートを着用していました。
白いヘルメットにもカーキ色のカバーをかけますが、ヘルメットの左側頭部に部隊ごとにリボンのような記章を装着し、所属部隊を区別していました。
ギリースーツ(※主にスナイパーが着用する全身モジャモジャになるカモフラージュ用の擬装服)が採用されたのも、このボーア戦争(第2次:1899~1902)からだったそうです。ロヴァット・スカウトというスコットランド部隊の狙撃手が着用したのが最初だそうで、従来の軍服の“様式美”から、実用性を重視したいわゆる“迷彩服”という概念が生まれたのがこの時期だったようです。
ボーア戦争ではオランダ系の植民者(ボーア人)の民兵軍とイギリス軍が戦いますが、最終的にイギリスが勝利をするものの、その鎮圧には長い年数と大きな犠牲を払い、また、イギリス軍により焦土作戦が展開された結果、強制収容所に入れられたボーア人も劣悪な環境下で何万人も亡くなるなど、後味の悪い植民地戦争として歴史のなかに記憶されてしまいました。
19世紀末から20世紀の幕開けにかけての戦争でしたが、これまでの“華やかな戦争”の時代から、しだいに近代の“総力戦”の時代へと移り変わっていく境目に繰り広げられた悲惨な戦争でした…。
【部隊解説】
ゴードン・ハイランダーズの起源は1794年に創設された第92ゴードン・ハイランダーズ歩兵連隊で、ナポレオン戦争では有名なワーテルローの戦い等に参加しています。
その後、1881年に第75スターリングシャー歩兵連隊と統合され、ゴードン・ハイランダーズ連隊となり、この体制で第2次大戦までを戦い抜きます。
そして現代、冷戦崩壊後の1994年の大改編により、クイーンズ・オウン・ハイランダーズ(シーフォース&キャメロン)連隊と統合されて『ハイランダーズ(シーフォース、ゴードン&キャメロン)連隊』となります。
その後、2006年の大統合により6つのスコットランドの歩兵連隊が統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ハイランダーズはその第4大隊(機械化歩兵部隊)としてその名を残して現在に至ります。