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番外編 未完成メタルフィギュア “1st Battalion, 8th Gurkha Rifles”(第8グルカ・ライフルズ連隊・第1大隊)パイパー・士官 1910年
54mm Squadron Range/ British Army Indian 1904-1912 SQN54 213 Officer Piper, 1st Battalion, 8th Gurkha Rifles 1910 Kit £13.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英印軍 1904-1912年」編より『第8グルカ・ライフルズ連隊・第1大隊 パイパー・士官 1910年』キットです。 イギリス軍の中でも有名なグルカ兵の部隊です。 スコットランドの部隊ではないので、この展示室の「番外編」になりますが、以下の解説の最後に書いているようにスコットランドの伝統を受け継ぐ部隊の一つとして掲載させていただきました。(そう考えたので、このフィギュアを購入。) 【部隊解説】 第8グルカ・ライフルズ連隊は、元は東インド会社により植民地軍として編成された部隊の一つでした。 1814年、イギリスがネパールを大英帝国に併合させようとしているなか、イギリス陸軍はグルカ兵士の粘り強さに感銘を受け、彼らに東インド会社に志願するよう奨励したのです。 こうしてグルカ兵の部隊が作られ、1824年にイギリス東インド会社の軍隊として正式に編成、1857年のインドのセポイの乱の後にグルカ兵部隊は東インド会社から英印軍の指揮下に移されました。 第1次大戦、第2次大戦の各戦線に参加、第2次大戦では北アフリカ戦線、ビルマ戦線、イタリア戦線、欧州戦線など各地で敵軍にその勇猛さを恐れられ多くの戦果を残しています。 1947年のインド独立に際し、10あったグルカ兵連隊のうち6つがインド陸軍に参加しますが(※第1、第3、第4、第5、第8、第9連隊がインド軍へ)、第8グルカ・ライフルズもこの時にインド陸軍に入り、現在ではイギリス陸軍ではなくインド陸軍の部隊として存続しています。 ちなみに、イギリス軍に残った4つのグルカ兵連隊は、1994年に「王立グルカ・ライフルズ連隊」(Royal Gurkha Rifles)に統合されています。 インド陸軍のグルカ兵連隊ですが、多くの部隊がそれぞれのバグパイプ、タータンを現在でも部隊のシンボル、伝統として保持しています。 由来の詳細が不詳なのですが、部隊の編成に際してスコットランド兵に教育されたのでしょう。 スコットランドの歩兵連隊のようにパイパー(バグパイプ奏者)が各連隊に所属し、行進の際にはバグパイプの音色に合わせて行進をするようです。 こうして、現在でもインド陸軍に英印軍、植民地軍をルーツとする歴史、伝統が受け継がれているのです。 インド陸軍第8グルカライフルズ連隊のモットーは、勇猛で知られるグルカ兵の意気を表す『Kafar Hunu Bhanda Marnu Ramro (Better to die than live like a coward)』(臆病者として生きるより死ぬ方が良い)だそうです。
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未完成メタルフィギュア “The Black Watch”(ブラック・ウォッチ連隊)ドラム・メイジャー(指揮者)1984年
54mm Squadron Range/ British Army Present Day SQN54 001 Drum Major, The Black Watch 1984 Kit £13.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・現代」編より『ブラック・ウォッチ連隊・ドラム・メイジャー(指揮者)』キットです。 マーチングバンドの先頭を歩く指揮者の事を“ドラム・メジャー”といいます。 このフィギュアが着用しているスカート(キルト)の柄が、有名なブラック・ウォッチ連隊のシンボルである「ブラック・ウォッチ」柄、さらに熊毛の帽子の左側の赤い羽根飾り(Red Huckle)が歴史ある“ブラックウォッチ”のシンボルなのです。 【部隊解説】 “ブラックウォッチ”の由来は、紺色系のキルトが遠くから見ると黒っぽく見えたこと、ウォッチは“見張り(監視兵)”です。 英陸軍でも長い歴史を持つ部隊のひとつで、起源は1710年台にジャコバイトの乱に備えるためにイングランドがスコットランドで監視兵(watch)を募兵したのが最初でした。 その後にハイランド連隊として部隊は拡大された後、1748年に第43連隊として編成、その後、第42連隊に改称され、アメリカ独立戦争からナポレオン戦争、クリミア戦争など、著名な戦役に参戦しています。 なかでも、ナポレオン戦争時、ウォータールーの戦いの前哨戦である“キャトル・ブラの戦い”における活躍が有名です。 1881年、第42(ロイヤル・ハイランド)ブラックウォッチ歩兵連隊(42nd (Royal Highland) Regiment of Foot (The Black Watch))は、第73パースシャー歩兵連隊(73rd (Perthshire) Regiment of Foot)と統合され、『ブラックウォッチ(ロイヤル・ハイランダーズ)連隊』となり(元第42連隊が第1大隊に、元第73連隊が第2大隊に)、エジプト戦役やボーア戦争、そして第1次世界大戦に従軍、1931年に『ブラックウォッチ(ロイヤル・ハイランド連隊)』(The Black Watch (Royal Highland Regiment))に名称が変わり、第2次大戦を戦い抜きます。 ダンケルク撤退、北アフリカ、シシリー島、ノルマンディ、バルジの戦い、イタリア戦線等…ほぼ全ての主要な戦いに関わっています。 戦後も、朝鮮戦争に従軍、20世紀末には香港返還に際し、最後に香港から撤退したイギリス軍部隊がこのブラックウォッチ連隊でした。 イラク戦争に従軍した後、イギリス陸軍の再々編のなかで、2006年、スコットランドの他の5つの連隊(ロイヤル・スコッツ連隊、キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊、ロイヤル・ハイランド・フュージリアーズ連隊、ハイランダーズ連隊、アーガイル・アンド・サザーランド・ハイランダーズ連隊)と大統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ブラックウォッチはその第3大隊(軽歩兵大隊編成)としてその名を残して現在に至ります。(近年では、アフガニスタンのタリバン討伐に参戦) スコットランドの歩兵部隊は、よく“ハイランド連隊”と単純に呼ばれることも多いのですが、実は以上のように度重なる統合を経ており、なかなか複雑で難しいのです…。
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未完成メタルフィギュア “ゴードン・ハイランダーズ連隊”(Gordon Highlanders)ドラム・メイジャー(指揮者)1990年
54mm Squadron Range/ British Modern Army c.1990 SQN54 217 Drum Major, Gordon Highlanders Kit £13.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・現代 1990年代」編より『ゴードン・ハイランダーズ連隊・ドラム・メイジャー(指揮者)』キットです。 マーチングバンドの先頭を歩く指揮者の事を“ドラム・メイジャー”といいます。 【部隊解説】 ゴードン・ハイランダーズの起源は1794年に創設された第92ゴードン・ハイランダーズ歩兵連隊で、ナポレオン戦争では有名なワーテルローの戦い等に参加しています。 その後、1881年に第75スターリングシャー歩兵連隊と統合され、ゴードン・ハイランダーズ連隊となり、この体制で第2次大戦までを戦い抜きます。 そして現代、冷戦崩壊後の1994年の大改編により、クイーンズ・オウン・ハイランダーズ(シーフォース&キャメロン)連隊と統合されて『ハイランダーズ(シーフォース、ゴードン&キャメロン)連隊』となります。 その後、2006年の大統合により6つのスコットランドの歩兵連隊が統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ハイランダーズはその第4大隊(機械化歩兵部隊)としてその名を残して現在に至ります。
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未完成メタルフィギュア “空挺連隊 第15大隊(スコティッシュ・ボランティア)”(15th Battalion, Parachute Regiment (Scottish Volunteers))パイパー 1985年
54mm Squadron Range/ British Army Present Day SQN54 123 Piper, 15th Battalion, Parachute Regiment (Scottish Volunteers) 1985 Kit £13.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理 のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・現代」編より『空挺連隊 第15大隊(スコティッシュ・ボランティアー)・パイパー(バグパイプ奏者)・1985年』キットです。 キルトのスカートを纏っていますが、英軍のパラ・トルーパー(空挺兵)らしく赤いベレーをかぶっています。この赤いベレー帽が英軍の空挺部隊、レッド・デビルズのシンボルなのです。 【部隊解説】 “空挺連隊”(Parachute Regiment)は、1940年に編成されて以来、現代にいたるまで他の歩兵連隊との統合をせずに創立当時の独立を守っている唯一の歩兵部隊です。 1940年、ドイツ軍の空挺作戦の成功を見て時の首相チャーチルの命により最初の大隊が編成され、1941年9月、さらに第2、第3、第4大隊を編成するためにイギリス軍中より志願兵を募集して部隊は拡大されました。 1942年8月にはさらに追加でいくつかの歩兵大隊が空挺大隊に改編され、空挺連隊に編入されます。 ちなみに、このうち空挺連隊 第5大隊は、スコットランドの歩兵連隊のひとつであるキャメロン・ハイランダーズ連隊の1個大隊が母体になっています。 さて、このフィギュアの「第15大隊」ですが、1944年、インドにおいて「キングス(リバプール)連隊 第1大隊」(1st Battalion the King's Regiment (Liverpool))を母体として新たな空挺大隊として編成されます。 これが、空挺連隊の15番目の大隊、「第15(キングス)空挺大隊」(15th (King's) Parachute Battalion)でした。(この部隊がのちの「第15空挺大隊(スコッテッシュ・ボランティアー)」(15th Battalion, Parachute Regiment (Scottish Volunteers))となります。) 第15大隊は編成が遅かったため日本軍との本格的な実戦には間に合わず、終戦前後にジャワ、スマトラ、バンコク、シンガポールの捕虜収容所の解放に展開、捕虜となった味方の将兵を保護することに貢献して終戦を迎えます。 戦後は「第1キングス(リバプール)連隊」(1st King's Regiment (Liverpool))として再び通常の歩兵連隊に戻され、1946年のインド海軍の反乱の鎮圧に出動しました。 1947年、部隊は再びパラシュート部隊に再改編されます。 部隊は国防義勇軍(TA=Territorial Army)に編入され、「国防義勇軍 第15(スコティッシュ・ボランティア)空挺大隊」(The 15th (Scottish Volunteer) Parachute Battalion (TA))と名前を変えます。 1993年、イギリス陸軍の軍縮改革によりこの大隊を含む3個大隊が統合され「空挺連隊 第4大隊」(4th Battalion, Parachute Regiment)を編成、元の第15(SV)大隊はその「A中隊(スコットランド)」(グラスゴーとエジンバラに駐屯)として存続しています。
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未完成メタルフィギュア “王立スコッツ近衛竜騎兵連隊=スコッツ・グレイ”(Royal Scots Dragoon Guards)パイパー 1985年
54mm Squadron Range/ British Army Present Day SQN54 068 Piper, Royal Scots Dragoon Guards 1985 Kit £13.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理 のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・現代」編より『王立スコッツ近衛竜騎兵・パイパー(バグパイプ奏者)・1985年』キットです。 「王立スコッツ近衛竜騎兵」(Royal Scots Dragoon Guards = RSDG)は、いわゆる“スコッツ・グレイ”、伝統あるスコットランドの白馬(葦毛)の騎兵部隊の現代の姿を再現したフィギュアです。 1985年といえば湾岸戦争の数年前の時期ですが、当時のイギリス陸軍の主力戦車は1983年に配備が始まったチャレンジャー1です。しかし、1985年にRSDG連隊に配備されていたか分かりません。もしかすると、まだチーフテンを運用していたかもしれません。 【部隊解説】 スコッツ・グレイ騎兵連隊は、現在も残るイギリス陸軍でも最も古い騎兵部隊の一つで、その起源は1678年までさかのぼります。17世紀に編成され、ジャコバイトの乱、7年戦争、ナポレオン戦役と数々の戦歴を重ねます。 ナポレオンとの最後の対決であるワーテルローの戦いでは、フランス軍第45歩兵連隊の軍旗を奪うなど活躍しイギリス軍の勝利に貢献します。 その後も、クリミア戦争、インドのセポイの乱、第2次アフガン戦争、スーダン戦争、ボーア戦争、そして第1次世界大戦に参戦、なんと第2次世界大戦が始まっても、まだ騎馬の騎兵部隊として存続していたのです。 WW2が始まると、さすがに馬から戦車に乗り換えます。戦車部隊に改編された同連隊は、北アフリカ戦線でドイツのロンメル軍団と戦い、その後は欧州戦線を転戦します。 そして、1971年に「第3カービン銃騎兵(近衛プリンス・オブ・ウェールズ竜騎兵)連隊)」(3rd Carabiniers (Prince of Wales's Dragoon Guards))と統合し、現在の名称(RSDG=Royal Scots Dragoon Guards)になっています。 戦後の冷戦期を経て、1990年の湾岸戦争にはチャレンジャー1戦車を装備して参戦、KFOR派遣直前の1998年に、当時最新のチャレンジャー2戦車をイギリス軍の中でも最も早く配備され、主力戦車を持つ打撃部隊としてイラク戦争にも派遣され、イラクではイラク軍のT72等の旧ソ連製戦車を片っ端から撃破し、100年前に世界で初めて戦車を産みだした英国の戦車技術を改めて世界中にアピールすることになります。 しかし、最近の陸軍再編の中で再び改編され、現在では軽騎兵部隊として装甲車の部隊に改編されました。
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未完成メタルフィギュア “キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊”(King's Own Scottish Boderers) サイド・ドラマー(太鼓手) 1984年
54mm Squadron Range/ British Army Present Day SQN54 010 Side Drummer, King’s Own Scottish Borderers Kit £13.45 ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・現代」編より『キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊(King’s Own Scottish Borderers)サイド・ドラマー(太鼓手)1984』キットです。 【部隊解説】 『キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊(King’s Own Scottish Borderers =KOSB)は大変歴史のあるスコットランドの歩兵連隊で、元はイングランドがスコットランド地方を治める兵力のひとつとして、1689年に編成されました。 ジャコバイトの乱では1746年の有名なカローデンの戦いにイングランド軍の一員として参加、その後、1751年にイギリス陸軍の再編成により戦列歩兵部隊に番号があてがわれ、部隊は“第25歩兵連隊”となります。 1782年には“第25サセックス歩兵連隊”の名を与えられ、ナポレオン戦争がはじまると、1801年に連隊はエジプトに派遣され、アレクサンドリアでナポレオン軍と戦います。 1805年、部隊の徴兵区域がスコットランド南部のボーダーズ地域に指定され、部隊名は「第25(キングス・オウン・ボーダラーズ)連隊(The 25th (the King's Own Borderers) Regiment)と改名されました。 1881年、番号が外され「キングス・オウン・ボーダラーズ連隊(The King's Own Borderers) Regiment)と改名された後、1889年に「キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊」(The King's Own Scottish Borderers) Regiment = KOSB)となります。 1878年、第二次アフガン戦争に派遣され(※ワトソン博士が従軍して負傷した戦役ですね)、1900年には第2次ボーア戦争にも派遣されるなど、英国が参戦した著名な戦役に参加しています 第1次世界大戦においては、KOSB連隊の各大隊がそれぞれ分かれて各地に派遣されますが、有名なガリポリの戦い、西部戦線ではソンム、アラス、イープル、カンブレー、マルヌなど、各地の戦いのほぼすべてに参加していますが、いっぽうで一部の部隊がアイルランドの独立運動の鎮圧にも関わっており、丸腰の市民のデモ隊を武力で弾圧したことでも歴史の中に名を残してしまいました。 戦間期、KOSB連隊はアイルランド、エジプト、香港などに駐留、1939年に第2次世界大戦が始まると本国に帰還し、第1大隊は大陸派遣軍(BEF)に参加してフランスに派遣されますが、ドイツ軍の電撃戦によりドーバー海峡に追い詰められ、あの有名な“ダンケルクの撤退戦”も経験しました。 その後は、連隊の他の大隊と共にノルマンディ上陸を経て欧州戦線で活躍します。 4枚目の写真はオスプレイ社のMen at ArmsシリーズNo.354「The British Army 1939-45 (1)」の表紙ですが、1番左のカーキ色の軍服を着たパイパーが、1944年の欧州戦線におけるKOSB連隊のパグパイプ奏者の姿です。 このフィギュアの先輩ですね。 いっぽう、第2大隊は第7インド師団の一員としてビルマ戦線に参戦、インパール戦線で日本軍と戦います。 第6大隊は、映画「遠すぎた橋」で有名なマーケットガーデン作戦に、英第1空挺師団のグライダー歩兵連隊として参戦、アーンエムの戦いで9割の犠牲を出すという悲惨な経験もしました。 戦後はイギリス統治下のパレスチナの治安任務を担当。 1991年の湾岸戦争に参加した後は主に北アイルランドに駐留、その後、2003年のイラク戦争にも派遣されます。 このメタルフィギュアは1984年の姿を再現したものなので、1982年のフォークランド戦争直後の時代の兵士を再現したものです。 2006年、「キングス・オウン・スコティッシュ・ボーダラーズ連隊」は英国最古の歩兵連隊(1633年編成)である「王立スコッツ連隊」と合併し、さらにスコットランドの各歩兵連隊の大統合に参加、現在は、「王立スコットランド連隊」(Royal Regiment of Scotland)の第1大隊「王立スコッツ・ボーダラーズ大隊」(Royal Scots Borderers)として存続しています。
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未完成メタルフィギュア “ゴードン・ハイランダーズ連隊”(Gordon Highlanders) 二等兵、ボーア戦争
54mm Model Soldiers/ Sudan and Boer War 1880-1902 CO-1E Private, Gordon Highlanders Kit £12.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・ボーア戦争1880-1902」編より『ゴードン・ハイランダーズ連隊・二等兵・ボーア戦争』キットです。 ボーア戦争の前のスーダン戦役の頃から、イギリス軍は従来の赤い上着をやめ、海外遠征用の軍服(foreign service dress)としてカーキ色の上下の軍服に変わりますが、このフィギュアのようにスコットランドの部隊の多くは、上着だけカーキ、下はタータン柄のキルトのスカートを着用していました。 この兵卒は、ボーア戦争当時のイギリス軍の主力小銃、リー・メトフォード小銃を持っています。(バヨネットを着剣しています。) ※ボーア戦争については、ひとつ前の士官フィギュアの解説欄をご参照ください。https://muuseo.com/miniature-models-bottles/items/297?ref=create 【部隊解説】 ゴードン・ハイランダーズの起源は1794年に創設された第92ゴードン・ハイランダーズ歩兵連隊で、ナポレオン戦争では有名なワーテルローの戦い等に参加しています。 その後、1881年に第75スターリングシャー歩兵連隊と統合され、ゴードン・ハイランダーズ連隊となり、この体制で第2次大戦までを戦い抜きます。 そして現代、冷戦崩壊後の1994年の大改編により、クイーンズ・オウン・ハイランダーズ(シーフォース&キャメロン)連隊と統合されて『ハイランダーズ(シーフォース、ゴードン&キャメロン)連隊』となります。 その後、2006年の大統合により6つのスコットランドの歩兵連隊が統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ハイランダーズはその第4大隊(機械化歩兵部隊)としてその名を残して現在に至ります。
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未完成メタルフィギュア “ゴードン・ハイランダーズ連隊”(Gordon Highlanders) 士官、ボーア戦争
54mm Model Soldiers/ Sudan and Boer War 1880-1902 CO-1D Officer, Gordon Highlanders, The Boer War Kit £12.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・ボーア戦争1880-1902」編より『ゴードン・ハイランダーズ連隊・士官・ボーア戦争』キットです。 ボーア戦争の前のスーダン戦役の頃から、イギリス軍は従来の赤い上着をやめ、海外遠征用の軍服(foreign service dress)としてカーキ色の上下の軍服に変わります。しかし、このフィギュアのようにスコットランドの部隊の多くは、上着だけカーキ、下はタータン柄のキルトのスカートを着用していました。 白いヘルメットにもカーキ色のカバーをかけますが、ヘルメットの左側頭部に部隊ごとにリボンのような記章を装着し、所属部隊を区別していました。 ギリースーツ(※主にスナイパーが着用する全身モジャモジャになるカモフラージュ用の擬装服)が採用されたのも、このボーア戦争(第2次:1899~1902)からだったそうです。ロヴァット・スカウトというスコットランド部隊の狙撃手が着用したのが最初だそうで、従来の軍服の“様式美”から、実用性を重視したいわゆる“迷彩服”という概念が生まれたのがこの時期だったようです。 ボーア戦争ではオランダ系の植民者(ボーア人)の民兵軍とイギリス軍が戦いますが、最終的にイギリスが勝利をするものの、その鎮圧には長い年数と大きな犠牲を払い、また、イギリス軍により焦土作戦が展開された結果、強制収容所に入れられたボーア人も劣悪な環境下で何万人も亡くなるなど、後味の悪い植民地戦争として歴史のなかに記憶されてしまいました。 19世紀末から20世紀の幕開けにかけての戦争でしたが、これまでの“華やかな戦争”の時代から、しだいに近代の“総力戦”の時代へと移り変わっていく境目に繰り広げられた悲惨な戦争でした…。 【部隊解説】 ゴードン・ハイランダーズの起源は1794年に創設された第92ゴードン・ハイランダーズ歩兵連隊で、ナポレオン戦争では有名なワーテルローの戦い等に参加しています。 その後、1881年に第75スターリングシャー歩兵連隊と統合され、ゴードン・ハイランダーズ連隊となり、この体制で第2次大戦までを戦い抜きます。 そして現代、冷戦崩壊後の1994年の大改編により、クイーンズ・オウン・ハイランダーズ(シーフォース&キャメロン)連隊と統合されて『ハイランダーズ(シーフォース、ゴードン&キャメロン)連隊』となります。 その後、2006年の大統合により6つのスコットランドの歩兵連隊が統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ハイランダーズはその第4大隊(機械化歩兵部隊)としてその名を残して現在に至ります。
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未完成メタルフィギュア “第91アーガイルシャー・ハイランド連隊” (91st (Argyllshire Highlanders) Regiment of Foot)一等兵 1879
54mm Model Soldiers/ Zulu War 1879 ZU2B Private, 91st Highlanders 1879 Kit £12.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・ズールー戦争1879」編より『第91アーガイルシャー・ハイランド連隊・一等兵・1879年』キットです。 赤い上着にタータン柄のパンツを着用、この時代から装具としてヘルメットが登場します。 小銃を持った一等兵が、鹵獲したズールー族の盾を持ち経っている姿を再現したフィギュアです。 4枚目の写真はオスプレイ社のエリート・シリーズNo.32「British Forces in Zululand 1879」に掲載されている91連隊の兵たちのイラストです。(5枚目はその書籍の表紙です) 左から2人目は士官、真ん中が軍曹、右から2人目のヘルメットを脱いでいるのが一等兵、そして一番右の緑の服で座っているのがパイパー(バグパイプ奏者)です。パイパーのみキルトのスカートを着用。 特徴的なタータン柄が良く分かりますね。 6枚目、同じ書籍に掲載されているズールーランドにおける91連隊の集合写真です。 【部隊解説】 “第91アーガイルシャー・ハイランド連隊”(The 91st (Argyllshire Highlanders) Regiment of Foot)は、スコットランド・アーガイル地方において編成され、1796年、第98(アーガイルシャー・ハイランダーズ)歩兵連隊という名称を与えられます。 1804年には第2大隊も編成され、ナポレオン戦争に参加します。 イベリア半島での半島戦争に従軍して本国に帰還、1809年4月に“第91歩兵連隊”に改名されましたのち再びイベリア戦線に戻りフランス軍と戦ったのち、1815年のワーテルローの戦いにも参加しています。 ナポレオン戦争後の1820年、“第91(アーガイルシャー)歩兵連隊”と改名、ジャマイカの駐屯を経て、1840年代には南アフリカの第7次コサ戦争に従軍、1848年に本国に戻りましたが、1850年には第8次コサ戦争に再び従軍、1857年にはインド・セポイの乱の鎮圧に参加したのち、1868年、“第91(アーガイルシャー・ハイランダーズ)歩兵連隊”と改名されました。 1879年、南アフリカのズールー戦争に参加、各地でズールー族と戦います。(※このメタルフィギュアはこの時代の物です。) そして、1881年に第93サザーランド・ハイランダーズ連隊と統合され、“アーガイル&サザーランド・ハイランド連隊”となります。(現在は王立スコットランド連隊の一部、その第5大隊(5 SCOTS)として存続しています。)
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未完成メタルフィギュア “第91アーガイルシャー・ハイランド連隊”(91st (Argyllshire Highlanders) Regiment of Foot)士官 1879
54mm Model Soldiers/ Zulu War 1879 ZU2B Officer, 91st Highlanders 1879 Kit £12.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・ズールー戦争1879」編より『第91アーガイルシャー・ハイランド連隊・士官・1879年』キットです。 赤い上着にタータン柄のパンツを着用、この時代から装具としてヘルメットが登場します。 双眼鏡と地図を手にした士官が、戦場の地形を眺めているシーンを再現したフィギュアです。 でも、ちょっとこの人の造形、少々あたまが大きすぎます。で、足が細い、というアンバランスな造形なので、他に比べると少しイマイチ感があります(笑) 4枚目の写真はオスプレイ社のエリート・シリーズNo.32「British Forces in Zululand 1879」に掲載されている91連隊の兵たちのイラストです。(5枚目はその書籍の表紙です) 左から2人目は士官、真ん中が軍曹、右から2人目のヘルメットを脱いでいるのが一等兵、そして一番右の緑の服で座っているのがパイパー(バグパイプ奏者)です。パイパーのみキルトのスカートを着用。 特徴的なタータン柄が良く分かりますね。 6枚目、同じ書籍に掲載されているズールーランドにおける91連隊の集合写真です。 【部隊解説】 “第91アーガイルシャー・ハイランド連隊”(The 91st (Argyllshire Highlanders) Regiment of Foot)は、スコットランド・アーガイル地方において編成され、1796年、第98(アーガイルシャー・ハイランダーズ)歩兵連隊という名称を与えられます。 1804年には第2大隊も編成され、ナポレオン戦争に参加します。 イベリア半島での半島戦争に従軍して本国に帰還、1809年4月に“第91歩兵連隊”に改名されましたのち再びイベリア戦線に戻りフランス軍と戦ったのち、1815年のワーテルローの戦いにも参加しています。 ナポレオン戦争後の1820年、“第91(アーガイルシャー)歩兵連隊”と改名、ジャマイカの駐屯を経て、1840年代には南アフリカの第7次コサ戦争に従軍、1848年に本国に戻りましたが、1850年には第8次コサ戦争に再び従軍、1857年にはインド・セポイの乱の鎮圧に参加したのち、1868年、“第91(アーガイルシャー・ハイランダーズ)歩兵連隊”と改名されました。 1879年、南アフリカのズールー戦争に参加、各地でズールー族と戦います。(※このメタルフィギュアはこの時代の物です。) そして、1881年に第93サザーランド・ハイランダーズ連隊と統合され、“アーガイル&サザーランド・ハイランド連隊”となります。(現在は王立スコットランド連隊の一部、その第5大隊(5 SCOTS)として存続しています。)
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未完成メタルフィギュア “第74(ハイランド)連隊”(74th (Highland) Regiment)音楽兵 1864
54mm Squadron Range/ British Army Victorian Period SQN54 048 Musician, 74th (Highland) Regiment Kit £13.45 ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・ヴィクトリア朝時代」編より『第74ハイランド連隊(74th Highland Regiment)音楽兵1864』キットです。 白い上着にタータン柄のパンツ、熊毛帽には赤いハックル(飾り)が付いています。 この白い軍服は礼装のようですね。戦闘時は赤い上着を着用します。 このフィギュアは、地面に置いたチューバ(ですよね?これ)にもたれてくつろぐハイランド兵の姿を再現しています。 4枚目以降、シングル・モルト・ウイスキー「グレンマレイ12年」(茶色缶の以前の時代の物)の外装の絵です。各時代の74連隊の兵の姿が描かれています。 【部隊解説】 第74(ハイランド)連隊は、英陸軍の戦列歩兵連隊のひとつとして、1787年にグラスゴーにおいてサー・アーチボルド・キャンベル少将によって編成されました。(のちの駐屯地はスコットランド・ローランド地方の中部、ラナーク州(ラナークシャー)のハミルトン市にあるハミルトン駐屯地でした。) 編成されるや連隊はマイソール戦争中のインドに派遣されます。 1809年、ハイランド地方だけでの募兵が困難となり、連隊の名前から“ハイランド”の称号が取り上げられ、単なる“第74歩兵連隊”(The 74th Regiment of Foot)に改名され、その体制でナポレオン戦争に参戦します。 1810年、イベリア半島に派遣され各地でフランス軍と戦い、1814年、アイルランドに帰還しました。(※ワーテルローの戦いには参加していない?ようです。) ナポレオン戦争後はカナダに派遣、1828年からはバミューダに駐屯したのち、ヴィクトリア期にはバルバドス、グレナダ、ドミニカなどカリブ海地域で任務に就きます。 1852年、南アフリカにおける第8次コサ戦争に参加した際、乗船していた軍艦HMSバークンヘッドが座礁し沈没し、連隊のうち半数近い357名が溺死するという悲惨な事故にも遭いました。 1857年、インドのセポイの乱の鎮圧に出動、1878年には香港、1879年にはシンガポール(海峡植民地)に配備され、1880年に本国に戻りました。 そして1881年、“第71(ハイランド)軽歩兵連隊”(The 71st (Highland) Regiment of Foot (Light Infantry))と統合され、『ハイランド軽歩兵(シティ・オブ・グラスゴー)連隊』(HLI=Highland Light Infantry (City of Glasgow))となり、71連隊が第1大隊、74連隊が第2大隊となり、18世紀以来の伝統の“74”の連隊番号はなくなりました。 その後、ハイランド軽歩兵連隊はWW1、WW2に参加。 第2大隊は1941年から北アフリカ戦線に参戦、シシリー作戦、イタリア戦線に参加しました。 第2次大戦後の軍縮の流れのなかで、ハイランド軽歩兵連隊も他部隊との統合を行います。 1959年、連隊はロイヤル・スコッツ・フュージリア連隊と統合され“ロイヤル・ハイランド・フュージリア連隊”(Royal Highland Fusiliers)の第1大隊となり、エジンバラに駐留。 2006年のスコットランド系の各歩兵連隊の大統合により、王立スコットランド歩兵連隊(The Royal Regiment of Scotland)の第2大隊(2 SCOTS)として現在に至ります。
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未完成メタルフィギュア “第71ハイランド軽歩兵連隊”(71st Highland Light Infantry) 一等兵 1837
54mm Squadron Range/ British Army 1816-1837 SQN54 071 Private, 71st Highland Light Infantry 1837 Kit £13.45 ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・1816-1837」編より『第71ハイランド軽歩兵連隊(71st Highland Light Infantry)一等兵1837』キットです。 この「1816年~1837年」というシリーズは、ナポレオン戦争後、ヴィクトリア朝が始まる直前までの間の時代が対象です。(ちょっと珍しいカテゴライズだと思うのですが…。日本人にはあまり縁のない時代ですね。) 4枚目の写真は、シングルモルトウイスキー「グレンマレイ12年」の外装缶の絵ですが、1885年にアイルランドで演習中の71連隊の様子を表現した絵画です。 5枚目の写真は、オスプレイ社 MEN AT ARMSシリーズNo. 107「British Infantry Equipments 1808-1908」のP25(6枚目はその本の表紙)、このフィギュアと時代は違いますが1815年のワーテルローにおける71軽歩兵連隊の兵士のイラストです。 青いのは水筒、なんとウイスキー樽のような木製の小さな樽なんです。重かったでしょうね。 樽の鏡板に「71」と連隊の番号が書かれています。 【部隊解説】 この『第71ハイランド軽歩兵連隊(71st Highland Light Infantry)』は、スコッチ・ウイスキー「グレン・マレイ」の展示解説に出てくる歩兵連隊です。(https://muuseo.com/miniature-models-bottles/items/128) 1777年にスコットランドで編成された古い歩兵連隊のひとつで、マックリード卿ジョン・マッケンジー少将(Major-General John Mackenzie/※苗字の頭にMc=マックが付くのがスコットランド氏族の名前です)により、ハイランド地方から募兵した兵により“第73(ハイランド)歩兵連隊(マックリード卿のハイランダー連隊)”(The 73rd (Highland) Regiment of Foot (McLeod's Highlanders))として編成されました。 インド、ジブラルタルなど各地の戦役に参加し、1786年、“第71(ハイランド)歩兵連隊(マックリード卿のハイランダー連隊)”と改名、18世紀末の南インドにおけるマイソール戦争を転戦します。 1808年、“第71(グラスゴー・ハイランド)歩兵連隊”(The 71st (Glasgow Highland) Regiment of Foot)と改名、ナポレオン戦役の半島戦争に参加。その後、1810年、“第71(ハイランド)軽歩兵連隊”(The 71st (Highland) Regiment of Foot (Light Infantry))に再改名されました。 1815年6月のワーテルローの戦いでは、アダム少将率いる英軍第3軽旅団の一員として出陣、英軍右翼(戦線西側)を担当し緒戦のウーグモン城館の戦いなどに参加、当初936名いた兵員のうち202名の犠牲を払いますが、英軍の勝利に貢献したのでした。 ナポレオン戦争後、1824年に北米カナダに派遣され、1831年、植民地のバミューダに移駐、1834年に英国に戻りますが1838年にふたたびカナダに派遣されました。 (※このフィギュアは1837年の姿を再現したものなので、この時期のフィギュアのようです。) クリミヤ戦争、インドセポイの乱の鎮圧などに参加した後、1881年、“第74(ハイランド)歩兵連隊”(The 74th (Highland) Regiment of Foot)と統合され、『ハイランド軽歩兵(シティ・オブ・グラスゴー)連隊』(HLI=Highland Light Infantry(City of Glasgow Regiment))となり、伝統の“71”の連隊番号はなくなりました。(※71連隊が第1大隊に、74連隊が第2大隊になっています。) その後、ハイランド軽歩兵(シティ・オブ・グラスゴー)連隊はWW1、WW2に参加。 その第1大隊は英国大陸派遣軍に参加したことで、有名なダンケルクの撤退も経験しますが、その後、第53ウェールズ師団の一員としてノルマンディ上陸に参加、バルジの戦いなど著名な戦いに参加しました。 第2大隊は1941年から北アフリカ戦線に参戦、シシリー作戦、イタリア戦線に参加しました。 大戦の拡大で部隊は次々に拡大され新たな大隊が編成されますが、そのうちグラスゴーで編成された第13大隊はスコットランド北部のバンフシャーの警備を担当、シングルモルトウイスキーを作るバンフ蒸留所に駐屯するのですが、1941年8月16日、蒸留所はドイツ空軍の誤爆を受けます。 この日、バンフ蒸留所にはエジンバラ方面から疎開してきたウイスキー樽が貨物列車で到着したところでした。そこにドイツ軍の爆弾が落ちてきて一帯は火災に見舞われます。 類焼を防ぐため、ハイランド兵や消防隊員たちは蒸留所のウイスキーを付近の草原や川に流したのですが、その結果、付近の牛、鳥、ヒツジなど、動物たちは酔っ払い、なかにはかわいそうに死んでしまったものもいたそうで…。 さらに、13大隊の兵の中には、これ幸いと盗み飲みした者もいたとか…。(※という逸話は、H26年9月のモダン・モルト・ウイスキー・マーケットで講演させて頂いた話しです。) 第2次大戦後の軍縮の流れのなかで、ハイランド軽歩兵連隊も他部隊との統合を行います。 1959年、連隊はロイヤル・スコッツ・フュージリア連隊と統合され“ロイヤル・ハイランド・フュージリア連隊”(Royal Highland Fusiliers)の第1大隊となり、エジンバラに駐留。 2006年のスコットランド系の各歩兵連隊の大統合により、王立スコットランド歩兵連隊(The Royal Regiment of Scotland)の第2大隊(2 SCOTS)として現在に至ります。
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未完成メタルフィギュア “第93ハイランド連隊”(93rd Highlanders) 一等兵 クリミヤ戦争1854
54mm Squadron Range/ British Army Victorian Period SQN54 054 Private, 93rd Highlander Kit £13.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・クリミヤ戦争1854」編より『第93ハイランド連隊・士官・1854年』キットです。 キルトを纏い銃を構えたスコットランド兵の立像です。 1854年のクリミヤ戦争・バラクラバ戦線において、第93連隊はロシア重騎兵の突撃を横一線の横隊銃列により阻止します。 これが有名な「シン・レッド・ライン」(Thin Red Line=細く赤き歩兵列)です。 一致団結したスコットランド歩兵たちは、目前に迫りくるロシア重騎兵の迫力に耐え、冷静に射撃を続け、ついにそれを撃退したのでした。 このフィギュアが、まさにそのシン・レッド・ラインなのです。ロシア騎兵を待ち構えるスコットランド兵です。 【部隊解説】 第93(サザーランド・ハイランダーズ)歩兵連隊は、1799年に戦列歩兵として編成された伝統ある歩兵連隊です。1881年、第91(アーガイルシャー・ハイランダーズ)歩兵連隊と統合され、アーガイル&サザーランド・ハイランダーズ連隊となります。 現在では、2006年のスコットランドの各歩兵連隊の大統合により「王立スコットランド歩兵連隊(Royal Regiment of Scotland)」に組み込まれ、その第5大隊となりますが、第5大隊は2012年の軍縮により中隊規模に縮小、その名をバラクラバ中隊(Balaklava Company)と変えてエジンバラ城の警護の任務についています。 現在は、“シン・レッド・ライン”の地、バラクラバをその名に冠しているのです。 スコットランドのスターリングにあるスターリング城に連隊の博物館があるそうです。ぜひ行ってみたいものですね。
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未完成メタルフィギュア “第93ハイランド連隊”(93rd Highlanders) 士官 クリミヤ戦争1854
54mm Model Soldiers/ The Crimean War 1854 T54 566 Officer, 93rd Highlander Kit £12.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・クリミヤ戦争1854」編より『第93ハイランド連隊・士官・1854年』キットです。 キルトを纏ったスコットランド兵(士官)の立像です。 1854年のクリミヤ戦争・バラクラバ戦線において、第93連隊はロシア重騎兵の突撃を横一線の横隊銃列により阻止します。 これが有名な「シン・レッド・ライン」(Thin Red Line=細く赤き歩兵列)です。 一致団結したスコットランド歩兵たちは、目前に迫りくるロシア重騎兵の迫力に耐え、冷静に射撃を続け、ついにそれを撃退したのでした。 このフィギュアが、まさにそのシン・レッド・ラインなのです。 【部隊解説】 第93(サザーランド・ハイランダーズ)歩兵連隊は、1799年に戦列歩兵として編成された伝統ある歩兵連隊です。1881年、第91(アーガイルシャー・ハイランダーズ)歩兵連隊と統合され、アーガイル&サザーランド・ハイランダーズ連隊となります。 現在では、2006年のスコットランドの各歩兵連隊の大統合により「王立スコットランド歩兵連隊(Royal Regiment of Scotland)」に組み込まれ、その第5大隊となりますが、第5大隊は2012年の軍縮により中隊規模に縮小、その名をバラクラバ中隊(Balaklava Company)と変えてエジンバラ城の警護の任務についています。 現在は、“シン・レッド・ライン”の地、バラクラバをその名に冠しているのです。 スコットランドのスターリングにあるスターリング城に連隊の博物館があるそうです。ぜひ行ってみたいものですね。
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未完成メタルフィギュア “第92ハイランド連隊”(92nd Highlanders) 一等兵・立射 1815
54mm Model Soldiers/Napoleonic British Army T54 181 Private, Firing, 92nd Highlanders 1815 Kit £12.45 (未完成メタルフィギュアキット/在庫管理のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真) ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmモデル・ソルジャー」シリーズのうち、「英軍・ナポレオン戦争」編より『第92ハイランド連隊・一等兵・射撃中・1815年』キットです。 キルトを纏った歩兵がライフルを射撃しているポーズのフィギュアです。ワーテルローの戦場で戦っている姿を表現しています。 【部隊解説】 第92ハイランド連隊は、後にあの有名なゴードン・ハイランダーズ連隊になる歩兵連隊で、1794年に創設されました。 ナポレオン戦争では有名なワーテルローの戦い(1815年)に参加しています。 その後、1881年に第75スターリングシャー歩兵連隊と統合され、名前がゴードン・ハイランダーズ連隊となり、この体制で第2次大戦までを戦い抜きます。 そして現代、冷戦崩壊後の1994年の大改編により、クイーンズ・オウン・ハイランダーズ(シーフォース&キャメロン)連隊と統合されて『ハイランダーズ(シーフォース、ゴードン&キャメロン)連隊』となります。 その後、2006年の大統合により6つのスコットランドの歩兵連隊が統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ハイランダーズはその第4大隊(機械化歩兵部隊)としてその名を残して現在に至ります。
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