未完成メタルフィギュア “第74(ハイランド)連隊”(74th (Highland) Regiment)音楽兵 1864

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54mm Squadron Range/ British Army Victorian Period
SQN54 048
Musician, 74th (Highland) Regiment
Kit £13.45
ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・ヴィクトリア朝時代」編より『第74ハイランド連隊(74th Highland Regiment)音楽兵1864』キットです。

白い上着にタータン柄のパンツ、熊毛帽には赤いハックル(飾り)が付いています。
この白い軍服は礼装のようですね。戦闘時は赤い上着を着用します。
このフィギュアは、地面に置いたチューバ(ですよね?これ)にもたれてくつろぐハイランド兵の姿を再現しています。

4枚目以降、シングル・モルト・ウイスキー「グレンマレイ12年」(茶色缶の以前の時代の物)の外装の絵です。各時代の74連隊の兵の姿が描かれています。
 
【部隊解説】
第74(ハイランド)連隊は、英陸軍の戦列歩兵連隊のひとつとして、1787年にグラスゴーにおいてサー・アーチボルド・キャンベル少将によって編成されました。(のちの駐屯地はスコットランド・ローランド地方の中部、ラナーク州(ラナークシャー)のハミルトン市にあるハミルトン駐屯地でした。)

編成されるや連隊はマイソール戦争中のインドに派遣されます。
1809年、ハイランド地方だけでの募兵が困難となり、連隊の名前から“ハイランド”の称号が取り上げられ、単なる“第74歩兵連隊”(The 74th Regiment of Foot)に改名され、その体制でナポレオン戦争に参戦します。
1810年、イベリア半島に派遣され各地でフランス軍と戦い、1814年、アイルランドに帰還しました。(※ワーテルローの戦いには参加していない?ようです。)

ナポレオン戦争後はカナダに派遣、1828年からはバミューダに駐屯したのち、ヴィクトリア期にはバルバドス、グレナダ、ドミニカなどカリブ海地域で任務に就きます。
1852年、南アフリカにおける第8次コサ戦争に参加した際、乗船していた軍艦HMSバークンヘッドが座礁し沈没し、連隊のうち半数近い357名が溺死するという悲惨な事故にも遭いました。

1857年、インドのセポイの乱の鎮圧に出動、1878年には香港、1879年にはシンガポール(海峡植民地)に配備され、1880年に本国に戻りました。

そして1881年、“第71(ハイランド)軽歩兵連隊”(The 71st (Highland) Regiment of Foot (Light Infantry))と統合され、『ハイランド軽歩兵(シティ・オブ・グラスゴー)連隊』(HLI=Highland Light Infantry (City of Glasgow))となり、71連隊が第1大隊、74連隊が第2大隊となり、18世紀以来の伝統の“74”の連隊番号はなくなりました。

その後、ハイランド軽歩兵連隊はWW1、WW2に参加。
第2大隊は1941年から北アフリカ戦線に参戦、シシリー作戦、イタリア戦線に参加しました。

第2次大戦後の軍縮の流れのなかで、ハイランド軽歩兵連隊も他部隊との統合を行います。
1959年、連隊はロイヤル・スコッツ・フュージリア連隊と統合され“ロイヤル・ハイランド・フュージリア連隊”(Royal Highland Fusiliers)の第1大隊となり、エジンバラに駐留。

2006年のスコットランド系の各歩兵連隊の大統合により、王立スコットランド歩兵連隊(The Royal Regiment of Scotland)の第2大隊(2 SCOTS)として現在に至ります。

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