182年ぶりに 展示

初版 2021/05/06 16:39

改訂 2021/05/19 12:36

加賀藩前田家のお膝下で、182年ぶりに、

期間限定で、お披露目させて頂きました。

金沢市、博物館の皆様、ありがとうございました。


展示は、終了しました。


監修は、甲冑武具などの歴史研究者、長谷川孝徳氏(前・北陸大学教授)です。昨年の調査で、長谷川氏の指摘により、極めて貴重な資料であることが、判明しました。

アップで、お見せできませんが、加賀具足の特徴を

表した美しい形で、金箔が美しく輝いています。


博物館の展示では、明確でないことは、記載されませんが、加賀藩最後の藩主 前田慶寧(近衛文麿の外祖父、11代将軍 徳川家斉の外孫)の元服、または、襲名の為に、製作されたと推測されます。


鎧飾りは、母方の祖父母から贈られる慣習もあるので、徳川家斉・近衛ただ子(薩摩藩主 島津家の姫)からの贈り物の可能性もあります。

その後、長谷川氏から、譜代大名家の酒井家にも同類品がある様だと教えて頂きました。譜代大名とは、徳川家の古参家臣からの大名で、徳川四天王(本多家、榊原家、酒井家、井伊家)などです。 この譜代大名家には、肥後細川家の姫も嫁ぎ、領地には、前田慶次(前田利家の甥)も、かつて、居住していました。 この譜代大名家、肥後細川家、前田家(加賀松平家)は、倶利伽羅峠(石川県津幡町)や越前松平家が、越前国(福井県)を統治した際の御家の結び付きと同じです。


倶利伽羅峠は、加賀藩主の三大中核家臣(加賀八家、荒子衆、越前衆)のうち、越前衆(旧・越前朝倉家家臣)が治めていました。


徳川家(松平家)を頂点にした御家の身分階級の姻戚関係による徳川幕府の統治方法が測り知れます。


コロナ禍感染症の影響で、審議は中断している様ですが、2021年5月に、金沢市は文化財保護条例の適用対象になるか審議中という連絡を頂きました。


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