【報告】江戸時代の薩摩切子か否か?東京の老舗名店に鑑定して頂きました。
初版 2019/05/02 20:53
改訂 2022/06/20 07:23
東京・銀座の老舗・古美術店で、コレクションルームに展示した「切子の櫛・簪・笄の3点セット」を鑑定して頂きました。約半年前からのお約束。ゴールデンウィークに上京してきました。
こちらは、約350年続く、老舗中の老舗、名店です。店主も、気さくで、古美術の事を、いろいろと、教えてくれました。
江戸時代の薩摩切子か否か、期待を持って、お話を聞かせて頂きました。結論から言うと、大学の先生たちと同じで、「学会などで研究が進んでいないので、今の段階では、何とも言えない。」ということ。細かい発見はあるので、今後の研究や調査の進展に期待を寄せるという事です。
神戸市博物館に同じタイプの切子の櫛・笄・簪の3点セットがあり、神戸市博物館は、薩摩、または、萩の切子(江戸時代後期~明治時代初頭)として収蔵しています。
この古美術商の店主は、神戸市博物館の方達とも交流があり、その辺りも、ご存知。
以前に、切子の櫛だけを扱った事があるそうですが、歯が欠け、仕上げも粗雑だったそうです。それでも、かなり、稀有な貴重品。当家所蔵の品については、次の様にコメントを頂きました。
①櫛・笄・簪が3点セットで揃ったのは、初めて見た。珍しいとのこと。
➁状態・程度がとても良い。カットも緻密で繊細で美しく、特上質の切子細工と言える。特別注文品で、それなりの人が所蔵したと思われる。
③萩切子ではない。萩切子は、ここまで、上質な品を作れる技量がない。
これ以上は、当時の記録や箱書きなどが一緒に見つからないと断定はできない様です。篤姫所用か、或いは、薩摩切子かについての論議も同様です。
しかし、コレクションルームや関連のモノ日記をご覧ください。加賀藩・支藩(富山藩)と薩摩藩の歴史関係(売薬と薩摩ガラス、北前船)から統合すると、やはり、個人的には、薩摩切子と見た方が妥当と思います。
参考までに、もし、販売するならば、、、価格についてお聞きしました(もちろん、今は、販売の意思はありません)。
●参考価格としては、
最低500万円以上。
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Makoto Panteleimon
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