ルクセンブルク 2ユーロ「錬鉄工の図柄を採り入れたルクセンブルク・フラン導入100周年」

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錬鉄工のデザインを採用したルクセンブルク・フラン貨幣の導入100周年を記念して、ルクセンブルクで発行されました。

ルクセンブルクの産業は、1840年代に南部で鉄鉱石が発見されて以来、1970年代のオイルショックに至るまで、鉄鋼業を中心に栄えてきました。ルクセンブルクでは、1924年に初めて錬鉄工※(パドラー)の図柄を採り入れた1フラン貨幣が発行されました。それ以来、同デザインの1フラン貨幣は、少々変化こそありましたが、1964年まで発行されました。錬鉄工のデザインは、まさに鉄鋼とともに栄えたルクセンブルクを象徴するものです。

2ユーロ貨のデザインは、100周年の数字に1924年の1フラン貨幣を重ね、アンリ大公のモノグラムを配したものとなっています。

※ 錬鉄工
かつて、板鉄を製造する方法として、パドル法が用いられていました。鉄は含有する炭素を減らすことで強度が上がるため、いかにして炭素を減らすかが課題でした。パドル法では、反射炉の側面から鉄の棒を差し込んで内部を撹拌し、棒に絡みついた鉄(錬鉄)を取り出します。この撹拌する職人が、錬鉄工です。

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