近鉄モ10112

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■モデルについて
昭和54年に発売された新ビスタカーの貫通型先頭車です。この年実車は引退したこともあり依然人気が高かったにも関わらず、模型では永らく発売されていませんでした。流線型先頭車や2階建車、連接台車を模型化する工夫が難しかったのだと思います。しかし、C編成といわれた貫通型先頭車のモデルをロコモデルが発売したことはとてもうれしい驚きでした。広告には3輛セット完成品で33,000円、キット4,500円とありました。
このモデルは、平成時代になって大阪の某模型店で塗装済み半完ボディ状態の委託品を購入し手直して完成させたものです。幾度も再販されていますが、作風や塗装状態から平成初期の製品だと思います。
■実車について
名古屋線が広軌化成った昭和34年に名阪直通特急として投入された車輌です。3輛で1ユニット、中間車の2階建車が特徴で、近鉄といえば「ビスタカー」と言われたほどです。しかし、昭和40年代に入ると居住性の高い「スナックカー」が主力となり後継車の30000系ニュービスタカーがデビューすると、登場からわずか20年で廃車となりました。残念ながらすべて解体され現存するものはありません。

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