近鉄ク5911

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■モデルについて
モ5945のトレーラーです。これも昭和40年代後半の製品だと思います。実車の雰囲気をよく捉えたロコモデルらしい仕上がりになっています。
地元の模型店で初めて買ったのはこの車の兄弟のク5931でした。完成車体をいくつか見せてもらったその中で見つけた珍しい完成品で、近鉄電車で初めて見た小柄で格好のよいスタイルが気に入り子供ながらに真っ先に欲しくなったモデルでした。このモデルは残念ながら遊び尽くして傷みが激しく若い頃に手放してしまいましたが、老年になってから再び同型車のモデルを手にすることができ感激しました。
■実車について
旧三重交通が所有していたク601です。いわゆる張り上げ屋根のスタイル、ロングシート、手動開閉式の2扉車で合併して近鉄所有になりク5911に改番されました。合併前に正面に貫通扉を設けました。志摩線広軌化後は転籍先もなく廃車になりました。張り上げ屋根なので雨水が垂れないように扉直上に直線上の水切りを付けているのが特徴ですが、現在の近鉄車輌に同じ水切りが設けられたのは1998年頃からです。この車輌は1952年製ですが46年前にすでに乗客に優しい設計がされていたことに驚かされます。

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