大百怪 第四巻 No.5 化け草履

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《物語》
カラリン、コロリン、カンコロリン──。夜中、屋敷のどこかから、そんな歌が聞こえる。下働きの女は声の主を確かめようと、そっと寝間から外をうかがった。すると、庭に草履のようなものが立っていた。それがタタタと走ると、いつも履き物を投げ捨てて置く物置のすみでスッと消えた。履き物も化けることがあるのだ。

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#水木しげる
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