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メタルフィギュア “ゴードン・ハイランダーズ連隊” 大尉 サルート(Gordon Highlanders Captain)
こちらも英国King & Country社の秀逸なメタルフィギュア、スコットランドの歩兵連隊『ゴードン・ハイランダーズ連隊』(Gordon Highlanders Regiment)の士官のフィギュアです。
たしか2年ほど前、ロンドンのTradition of Londonという専門店から海外通販で購入しました。職人の手塗りによるもので、価格は46ポンドくらい(送料別)でした。
K & C社のラインナップのうち、第2次大戦のイギリス第8軍シリーズ(8th Army)のひとつで、細かく再現された両肩の階級章を見るとこの人物は大尉(Captain)ではないかと思われます。
上腕部には、3枚目の写真にある“ハイランド師団”の(HD)の記章が付いておりますが、第2次大戦当時、スコットランドで編成された2つの師団は、第51師団がこのハイランド師団(Highland Division)で、もう一つが第52師団でローランド師団(Lowland Division)、ローランドのほうはスコットランド国旗をモチーフとした記章ですが、ハイランド師団はこの紺色地に赤いHDの文字が入ったものでした。
ゴードン・ハイランダーズ連隊はこの師団を構成する部隊の一つとして、フランス戦のダンケルク撤退で壊滅的な打撃を受け、再編後は北アフリカのエルアラメイン戦や、シシリー島の戦い等々に参加しています。(一部の部隊はシンガポールに派遣され日本軍とも戦っています。)
ところで、キルトのタータン柄を見ても若干色目が実物と違っているため、最初はどの連隊か特定するのが難しく(※商品名もScotish Officerと、特に連隊を指定していない)、シーフォース・ハイランダーズ連隊にも見えますが、同連隊のマッケンジー・タータンだとこの柄の上に赤い細い線が入っているので…、そこで、頭にかぶっている帽子(グレンゲリー)の左側のシルバーの記章をよく見てみるとゴードン・ハイランダーズ連隊のバッジであることが分かりました。(写真は、wikipediaの同連隊の解説ページにある記章です)
タータンの繊細な柄、腰の前に下げているスポーランや、エンフィールド拳銃を入れているであろうホルスターなど、見れば見るほど細かく仕上げられており…、素晴らしいです。
この人、普段は私の結婚指輪の管理人です。
帰宅すると、朝まで指輪をこの人に預かってもらっています。
補足:
ゴードン・ハイランダーズの起源は1794年に創設された第92ゴードン・ハイランダーズ歩兵連隊で、ナポレオン戦争では有名なワーテルローの戦い等に参加しています。
その後、1881年に第75スターリングシャー歩兵連隊と統合され、ゴードン・ハイランダーズ連隊となり、この体制で第2次大戦までを戦い抜きます。
そして現代、冷戦崩壊後の1994年の大改編により、クイーンズ・オウン・ハイランダーズ(シーフォース&キャメロン)連隊と統合されて『ハイランダーズ(シーフォース、ゴードン&キャメロン)連隊』となります。
その後、2006年の大統合により6つのスコットランドの歩兵連隊が統合し、現在の『王立スコットランド連隊』(Royal Regiment of Scotland)を構成、ハイランダーズはその第4大隊(機械化歩兵部隊)としてその名を残して現在に至ります。
realminiature
2018/06/19タータンの色合いがなんとも良い感じです。説明も読み応えありました!引き続き楽しみにしています。
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T. S
2018/06/19この分野は解説がウンチクの世界になるのですが、できる限りわかりやすく書くように努めます。
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ace
2018/06/19面白いです😆
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T. S
2020/06/08すみません。かなり以前にコメント頂いていたのに気付いてなかったようです。失礼しましたm(_ _)m
あらためて、コメント有難うございました。
順調にこのフロアも展示品が増えてきました。
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