Spinel スピネル(1)

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母岩はカルサイトである。

本来は無色透明だが、鉄、クロム、亜鉛、マンガンなどの元素がアルミニウム、マグネシウムを置換して様々な化学成分のスピネルを作り、それらは赤色、緑色、黒色と多彩な色を持つ。
中でも少量のクロムと鉄によって紅色になったスピネルは、古くから宝石に利用されている。

マグネシウム分の多い大理石中に含まれている産状が典型的で、スリランカやミャンマーではその岩石が風化し・崩壊した土砂の中に見ることができる。

ルビーも同じ産状で出るため、ルビーと赤色のスピネルは混同され、間違われる。
英国王室の「黒太子のルビー」が実はスピネルだったと言う話は有名である。

スピネルは正八面体やスピネル式と言われる三角板状の双晶になり、六角形に結晶するルビーとは結晶の形が違う。
スピネル型の結晶構造を持ち、化学組成の異なる21種類の鉱物があり、まとめてスピネル族の鉱物と呼んでいる。

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