三葉虫23 Ampyx nasutus

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 Ampyx nasutus
アンピクス・ナスタス
DALMAN, 1827
Lower Ordovician
Kunda level
Putilovo quarry,
St. Petersburg,Russia

Asaphida (アサフス目)
Trinucleioidea (トリヌクレウス超科)
Raphiophoridae (ラフィオフォルス科)

この科に属するものとして
Lonchodomas (ロンコドマス)も有名で、Lonchodomas (ロンコドマス)は節の数が5に対し、Ampyx (アンピクス)は6有ります、たったの1節違いで、名前が全く違うのは何故でしょう?
特徴としてはどちらも非常に長い頬棘と頭部の先から延びる非常に長い角状の突起、眼は見当たらないそうです。

 先月(2024年12月)のミネラルショーで、ロシア情勢の影響も有りSPPLでも展示販売が出来ないことを聞き、数年は入手は難しいと諦めていたこの種、年末年始という事で「三葉虫の巣穴」氏の良品として出品されたものの一つとして落札できました。昨今の円安前に入手した物という事で、もしミネラルショーで販売されていたら、この額では入手出来なかったと思っています、それも含めて感謝致します<(_ _)>

 いざ到着して箱を開けると、まず鉄の枠で箱が潰れないようになっていました。
そして蓋を開けると・・・一目見て、これはやばい奴だ!(1枚目)
針金を外しケースに入れてミネラルタックは自分の実力では無理。

という事で、まずは関係ない針金をゆっくり2本取り外し、ネームカードを丁寧に入れてパシャリ(3枚目)
ホームセンターで5mm厚のゴムを買い針金が無い部分に接着剤(4枚目)
5㎜のゴムの厚みにより針金の影響がないことを確認して、ケースの黒土台に接着剤で固定(5枚目)
接着剤が乾くまで念のため48時間放置(土日が仕事だっただけですが)
当初は、横の木板を除去予定でしたが、ケースをかぶせる時の些細なミスでも危ない為、横枠はそのまま。
上の木蓋だけ空けて、透明ケースを被せて出来上がり(6.7.8枚目)。

横からは見えませんが、斜め上からはしっかり見えるので、
暫くは(ず~っとこのままかも)これで充分。
ロシア三葉虫で一番欲しかった三葉虫という事も有り、
PC横の週間MVP棚に置いて、Ampyxを時々見ながら、この文章を書きました(^^♪

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    T. S

    2025/01/13 - 編集済み

    質問です。一般人の知っている化石って、ほとんど石に同化しているような感じですが、掲載されている三葉虫の化石は角とか触覚みたいな部分がきれいに残っているのは、石の塊から、化学処理か何かで石を除去?して本体部分をきれいに取り出したりすると、こういうきれいなものが出てくるのでしょうか?
    細部がすごいですね。

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      エルゴーク

      2025/01/13

       コメントありがとうございます。
      ほんの半年ほど前までは自分もT.Sさんと同じ様な認識だったのですが、
      十数年前?辺りからクリーニングの技術がかなり良くなったようです。
      化石というよりは美術品?と言えそうな細かさですよね。

       これはロシア産で国が違いますが、モロッコ産ですと自分が良く購入している方が「化石屋のブログ」を書いていて、その中に技術レベルの高い工房がいくつか書いて有り、そこから仕入れている様です。

       個人の技術にもかなり左右されるようで、世界的に有名な方の作品だと、同じ種類の三葉虫でも値段がかなり高くなり、見た目も納得できる素晴らしい物が多数あります。

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      T. S

      2025/01/13

      「化石」って何十年も前から知ってましたが、クリーニングという工程で周りを除去するとそんなに綺麗に出てくるものなんですね。そんな姿は子供の頃は想像もしてませんでした。

      40数年前は、三葉虫って小さな小判みたいな想像図でしたが、いまはそういう研究からそのような細く長いツノがあるのが定説なんですね。

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      エルゴーク

      2025/01/13

       自分も博物館のお土産レベルしか知らなかったもので、当初は小さな丸っこい物程度の認識だったのですが、三葉虫の生存した3億年程で姿、大きさ、トゲトゲやツノの有無など様々な形が2万種以上有るようです。
       ここまでツノが長い物は何種類も無いと思われます。

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      T. S

      2025/01/13

      20000種‼️

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    Trilobites

    2025/01/13 - 編集済み

    結構な高額品でしたが、今の市場価格を考えると寧ろ格安なので、今後大量に産出みたいなことが無ければ(先ず無いですが)相当なお得な標本でしたね。それにしても展示派泣かせという姿ですね。本種は3Dの棘の曲がりも含めて剖出するのがベストなので、この様に棘3本を浮かすのが一番見栄えがします。ロシア産の太い針金を外したり木箱に逆に固定する作業は、神経をすり減らすので私も写真撮影をしたら、即格納です。金額が頭に過ってしまい、作業が終わるとへとへとになります

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      エルゴーク

      2025/01/13

       個人的にロシア三葉虫を見た時に一番気に入った種類ですので、このまま待っててもなかなか手に入らないと思っていました。もし将来、大量に算出して安くなれば複数買って透明ケースに全体が見えるように入れます(^^♪
      今回のこのトゲはアサフスキーの眼よりも、修復が無理なレベルのトゲなので、かなり疲れました。

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    トリロモト

    2025/01/14 - 編集済み

     素晴らしい標本を手に入れられましたね。私もいつかは欲しい三葉虫リストの上位に入ってます。この情勢なので、いつかがいつになるかもう分かりませんが。
     やっぱり箱はがっちりしたものだったのですね。上のフタだけ開けて透明ケースに入れるのはナイスアイデアです!それならばいつでも見ることが出来ますね。
     モロッコ産のロンコドマスもアンピクスも、まだロシア産よりは入手はしやすいですが、全体的に小さくて圧縮・変形したものしか見たことがありません。第一ロシア産のように3Dプレッブをしているものはあるのかどうか。一列に並んだ群集化石は独特の雰囲気がありますが。
    また、希少な化石の投稿お待ちしています。

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      エルゴーク

      2025/01/14

       コメントありがとうございます。
       数年以上待つ事を覚悟していたのですが、運よく出品していただけました。
      ケースに関しては、トリロモトさんの「化石の固定方法」の時に、取りにくい横板の話が有ったので、取らなくても見えて、土台が安定する方法を考えていました。
       モロッコ産のロンドコマスやアンピクスの3Dは見かけませんが、複数が連なった行列の化石がいずれは欲しいですね。

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    trilobite.person (orm)

    2025/01/19 - 編集済み

    トリヌクレウス系の三葉虫に、にわかに嵌っている私には、垂涎の標本です。やはりこの種は、トリヌクレウスの仲間の中でも見栄え的に特別だなと思います。三本の棘でバランスを取って泳いでいただとか、ネコのヒゲのような一種の知覚器官だっただとか色々な説があるようですが、当時どうやって生活をしていたのか妄想が膨らみますね。

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      エルゴーク

      2025/01/19

       コメントありがとうございます。
      最初、トリヌクレウス???となってググりました😅

      Asaphida (アサフス目)までは知っていましたが
      Trinucleioidea (トリヌクレウス超科)
      Raphiophoridae (ラフィオフォルス科)
      となっていくのですね。

      棘が長かったりする特殊な姿の三葉虫は、長い棘をどの様に使っていたかを色々と想像する事も楽しいですよね。
      今後はゆっくりとですが(目)だけではなく、(超科)や(科)の知識も少しづつ学んでいけたらと思っています。ありがとうございました。

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