67回目の日記 アイヴァン・ライトマン監督逝去

初版 2022/02/17 11:05

 前回に引き続き、今回も訃報に関することを採り上げることになってしまいました。アメリカの映画監督・製作者のアイヴァン・ライトマンが今月(2022年2月)12日に逝去されました。享年75歳。

 この訃報に関する報道は、現在、ライトマンの最後の製作作品となった『ゴーストバスターズ/アフターライフ』が公開中ということもあり、代表作は『ゴーストバスターズ』とするものが多かったようです。まあ、特に異論はないですが、個人的には『ゴーストバスターズ』はその続編も含めてあまりノレなかったので、ここでは少し別の話をしてみたいと思います。

 ライトマンの監督作を眺めると、『ゴーストバスターズ』2作以外で目立つところは、まずロバート・レッドフォード主演の『夜霧のマンハッタン』、そしてケヴィン・クライン主演の『デーヴ』が挙げられますが、前者はすでに収録DVDを展示しましたし、後者もいずれ展示の予定ですので、できればそちらを参照して戴くとして、さらにそれら以外に挙げられるのが『ツインズ』『キンダーガートン・コップ』『ジュニア』、すなわちアーノルド・シュワルツェネッガー主演作であり、要するにシュワルツェネッガーにコメディを演じさせた監督でもあったわけです。まあ、個々の作品自体の出来や、そこでのシュワルツェネッガーのコメディとしての演技の質については言及しませんが、曲がりなりにもアクション系の映画にしか通用しないと思われていたシュワルツェネッガーに別の俳優としての可能性を広げたライトマンの演出家としての実力は流石であったと言えるでしょう。

 あと、この監督作品をよく観た80、90年代から漠然と感じられたのが、同じ俳優を繰り返し起用する癖があるということ、例えば、前段で述べたシュワルツェネッガーは上記作品以外では『デーヴ』にカメオ出演していますし、シガニー・ウィーバーは『ゴーストバスターズ』2作に引き続いての起用、そしてフランク・ランジェラは『ジュニア』でも起用されています。あと何といっても目立つのはビル・マーレイで、『ミートボール』『パラダイス・アーミー』そして『ゴーストバスターズ』2作、他にダニー・デヴィートが『ツインズ』と『ジュニア』両作でシュワルツェネッガーと共演、パメラ・リードが『キンダーガートン・コップ』と『ジュニア』で起用されるなどが主なところでしょうか。なんでも、「『ゴーストバスターズ』のキャストであるビル・マーレイやハロルド・ライミスは『パラダイス・アーミー』に続いてのライトマン監督作品への出演となり、『ゴーストバスターズ』の脚本を持ちかけたダン・エイクロイドとともに「ライトマン一家」と呼ばれた」そうで、気心の知れたキャストに囲まれた方が仕事がしやすかったという面もあったのでしょう。

 以上、愚にもつかない話をした後で何ですが、彼の息子のジェイソン・ライトマンが『ゴーストバスターズ/アフターライフ』を演出したということ、父親の職人的な監督術を受け継ぐことができるかどうか、そんな見方もこれからはできそうです。

 ということで、自身のコレクションからの関連画像ですが、やはりわかりやすさから『ゴーストバスターズ』2作のサントラ盤CDを選びました。『ゴーストバスターズ』の1作目は、ジャケットと帯が一体化している初版盤、続編の『ゴーストバスターズ2』は、日本国内ではリリースされなかったスコア盤です。ちなみに、1作目の音楽担当がエルマー・バーンスタインなのに対し、続編はランディ・エデルマンに交替しているのですが、その辺の話はこれらのサントラ盤を展示・登録した際に語ってみたいと思います。

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 映画音楽とクラシック音楽をこよなく愛するwoodstein(ウッドスタイン)という者です。それ故、必然的にCD、レコードコレクターであり、他人にその保有数を告げると、殆どの場合、引かれてしまうという困り者です。自分でもコレクションを把握できていないという体たらくでして、この場を通じて、実情を解き明かしていこうと目論んでいます。

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