第5次発行 1銭 黒色 基本目打について / Japan Hand Engraved Revenue - 5th Issue 1 Sen black, basic perforation variations /

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Japan Hand Engraved Revenue - 5th Issue 1 Sen black, basic perforation variations / 第5次発行 1銭 黒色 基本目打について

Basic perforations are Perf 8 1/2, 10, 11, 11L and 13.

基本目打としてPerf 8 1/2, 10, 11, 11L 及び 13の五種類が存在する。1枚目に基本目打五種類を、2枚目以降はそれぞれの目打をもつ印紙の代表例を展示している。

Perf. 8 1/2は小判切手に見られるものと同じ目打であると理解しており、その場合、明治16年から使用されているはずなので、この印紙としては比較的後期に出現する目打であると考えている。

最も普通に見られるのはPerf.10で、実測するとおおよそピッチ9から10の範囲に入る。ピッチ9に近いものが安定的に出現するが、小判切手における目打分類を参照すると、Perf.10の変化範囲内としてとらえるのが自然であろう。なお、目打穴の大小の区別は行なっていない。

ピッチ11目打はなかなか難しいと感じている。手持ちのマテリアルを分析した結果、ピッチ11のものの多くは大穴のPerf. 11L(小判切手では明治15年頃から使用)であり、Perf.11(小判切手では明治9年から明治16年まで使用)は(この印紙の使用時期と重なってはいるものの)少ないように思われる。なお、長谷川(2022) p. 162によると, ピッチ11でも無地紙ではPerf.11、ポーラス紙ではPerf. 11Lとなっており、用紙の使用時期と目打使用時期との関係が示唆されており興味深い。

Perf. 13は実測値でピッチ12.5前後のものから13に近いものが存在する。手彫切手と小判切手の目打出現時期を考えると、U小判に見られるような「目打13」はこの印紙が発行された時期には存在しないため、このPerf.13は恐らく小判切手でいうところの「目打12 1/2」(小判切手明治9年から明治16年まで使用)に相当するものと考えられるが、ここでは古屋、長谷川らの最近のカタログでの分類に従って「Perf.13」として整理している。

【注:長谷川(2019)p.22にある目打別評価一覧には「13」と「12 1/2」が別物として扱われているが、長谷川(2022)巻末解説p.VIIでは8 1/2, 10, 11, 11L 及び 13の5種類に整理されている】

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