1/500 Hughes H-4 ”Hercules” 1947

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“ヒューズ氏の夢”
WW2の最中、米国から英国への物資輸送は主に大西洋を輸送船により横断するものでしたが、ドイツ軍のUボートにより甚大な被害が問題となっていました。
この状況を緩和すべく“Kaiser Shipyards社”の“H. Kaiser氏”により“空を飛べればUボートにやられない!“という発想より“空飛ぶ輸送船”として大量物資輸送可能な“超大型飛行艇“開発が提案されます。しかし戦時中で超多忙な有力航空機メーカーさんたちは、とても開発に応じられる状況では無かった中、“D-2爆撃機”開発が一段落し採用審査待ちだった”Hughes Aircraft社”さんに白羽の矢が当たります。構想仕様は“750名の兵士、またはM4中戦車2両を搭載可能で巡航飛行速度時速330km/h”という、今日での“A380”や“An-225”もびっくりのスペックで、否定的な軍関係を尻目に開発への機運が高まります。
これは当時実用化に目途が立った“P&W R-4360 Wasp Major”という星形28気筒(!!) 排気量71.25ℓ 最大出力3,000hpという“化け物エンジン”の存在と、“H. Hughes氏”の性格によるトコロ(とにかく凄い事がしたい!)が大きかったと言われています。
ところでこの計画、前記通り陸·海軍は承認せず、“国防工場公社/Defense Plant Corporation/ DPC”という“戦時生産局”の下部組織との契約によって行われた為、軍制式番号は与えられず、ヒューズ氏の“H”と発案者のカイザー氏の“K”を取って“HK-1”と命名されます。この契約には条件があり資材不足への対応として“全木製機”での開発が課せられ、結果これが“強度不足”という本機を最後までを悩ませた元凶となります。
その後、軍部からの圧力による契約解消、大統領を巻き込んだ再契約、その際の提案者のカイザー氏の離脱等々の問題を乗り越え、新たに“H-4 Hercules”命名され開発を続行します。
結局大戦中には間に合わず戦後の1946年に完成した本機は、“カルフォルニア州 ロングビーチ湾 ターミナル島”に本機の為に新設されてドック移動し最終仕上に入ります。
そしてついに1947年11月2日、“ヒューズ氏の夢″とも言える本機が、そのヒューズ氏の操縦により非常に僅かではあるもののフライトを成功させました。
本機は2017年にロケット空中発射母機”Roc“が登場するまで、最大全幅記録を71年間保持し、水上機としての最大記録は未だ破られてません。
現在はオレゴン州”Evergreen Aviation & Space Museum”の室内にて大切に保管されています。

展示モデルは2004年に上映された、“Leonardo DiCaprio”さん主演で“ハワード・ヒューズ氏”の半生を画いた 映画“The Aviator”のDVD”オマケ“として“AeroClassics”さんがリリースされたモノで、プロペラ等の小物以外全てダイカストで出来ており、1/500スケール航空機の中で最大級の重量を誇ります(ズッシリ♪)

【模型資料】
・模型ブランド:AeroClassics
・製造国   :中国
・製品番号  :AC00HK1
・製品タイトル:-
・発売時期  :2004年

【実機資料】
・実機メーカー:Hughes Aircraft
・形式    :H-4_“Hercules”
・Reg.    :NX37602
・製造番号  :#001
・機体名称  :Spruce Goose
・進空年次  :1975年11月2日
・実機エンジン:P&W/R-4360 “Wasp Major”星形28気筒 71.25ℓ 3,000hs_x8
・所属     :Hughes Aircraft

https://youtu.be/M_auaeK2B7g

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    とーちゃん

    2023/03/13 - 編集済み

    > ズッシリ♪

     … も、さることながら、
    翼巾が 1/72スケールの
    大き目の 単座戦闘機位
    ありませんかっ!?

     (@o@)

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      ちゃぽん

      2023/03/13

      確かに〜改めて1/72で換算するとは、Ta152-H型とほぼ同じ幅なんですね(⁠☉⁠。⁠☉⁠)⁠!

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