ベリル

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ベリル(Beryl)
化学組成:Be₃Al₂Si₆O₁₈

 和名にして緑柱石、ベリルの語源「緑色の宝石の総称:bērullos」と柱状の結晶構造から来た名前でしょう。

 緑柱石ほど多くの宝石名を持つ鉱物もそうは無いでしょう。
 緑色のエメラルド、青色のアクアマリンは有名です。このほかにも無色のゴッシェナイト、黄緑色のヘリオドール、ピンク色のモルガナイト、赤色のビクスバイト(レッドベリル)があります。このほかにも色名をベリルの前に付けることでさらに細分する流れがあります(ライムベリル、ミントベリル、グリーンベリル、イエローベリル、ゴールデンベリルなど)。また、色の濃淡で名前が変わることもあります。青色の中でもより濃い色の物はサンタマリア(サンタマリアアフリカーナ)、さらに濃い紺色の物をマシシと呼びます。

 エメラルド(ミントベリル)の緑色:クロムやバナジウムによる発色(鉄による補色もある)
 アクアマリン(サンタマリアやマシシ)の青色:二価鉄
 イエローベリル(ゴールデンベリル)の黄色:三価鉄
 ヘリオドール(ライムベリルやグリーンベリル)の緑色:二価鉄と三価鉄の混同による発色
 ビクスバイトやモルガナイトの赤色:マンガン

 これらの他にもアフガニスタン産のボロビエバイトに含まれると一時的にもて囃されたものもあります。

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