クリソベリル

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クリソベリル(Chrysoberyl)
化学組成:BeAl₂O₄

 和名にして金緑石と評されるとおり、黄褐色から緑色の色相を呈する鉱物です。基本的な発色起因は鉄によるものとされています。チタン等を含むことで鉄の電荷が変わり、緑色(青み)を呈するようになるのかもしれません。
 クリソベリルは宝石としても有名です。同じ鉱物とは思えないほど強い変色性を示すアレキサンドライトや猫の目のような光の帯が現れるキャッツアイが存在します。アレキサンドライトはクロムを結晶構造中に取り込むことで自然光中で青緑色を、キャンドルライトで赤紫色を呈するようになります。キャッツアイは平行に成長したチューブインクルージョンが入ってきた光を反射させて集めることで光の帯を作ります。
 最近では鉄やチタンに加えてバナジウムを含むことでミントグリーンの色を呈する標本も見つかっています。

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