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スピネル
スピネル(Spinel)
化学組成:MgAl₂O₄
結晶形の良い物は正八面体をとり、尖った角を形成します。その形状ゆえにその名は「棘」に語源を有するという説があります。
硬度が高く(モース硬度8)、コランダムと同様の産状を成し、多彩な色相を有するため、古くからサファイアやルビーと混同されることがままありました。もちろん、現在では光学特性の解析手法が広く普及し、容易かつ高精度にできるようになったので間違われることは少なくなりました。
スピネルのイメージ色は赤とする人が多いのですが、無い色は無いほどに多彩です。赤色はクロム、黄色と青色は電荷の異なる鉄(一部の青紫色はコバルト)が主たる発色元素で、結晶構造中のアルミニウム元素と入れ替わることで発色します。そのほかの色はそれぞれの発色元素の混合と濃度の違いで生じます。発色元素を含まなければ無色となります。特に黄色(オレンジ色は多い)、緑色(青緑色は多い)、無色(薄灰色は多い)は稀であるとされます。