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スペイン初のTEE運転開始直後の時刻表 Cooks Continental Timetable August.1969
Cooks Continental Timetable August.1969
1969年8月号の現在のEuropean Rail Timetableの前身であるThomasCook社の時刻表です。
とても貴重な一冊を入手しました。前のオーナーも当時の海外旅行のため、日本から郵送で手に入れたとのことでしたので、入手に関する当時の苦労を想像するばかりです。
記載した発売額について、国内での販売額で、12s.6d と記載されていました。ポンドじゃなかったけイギリスは?と思ったんですが、現在の「十進法のポンド換算が1971年に導入する前には、12シリング6ペニーとして記載されていたようです。ちなみに12ペンス(「12d」と表記)が1シリング(「1s」ないし「1/-」と表記)をなし、20シリングが1ポンドとなっていたそうです。Wikipediaより。
さて本題ですが、いろいろ書きたい中で、紙面内からピックアップしたのは、下記3点です。
・フランスTEE ル・ミストラル号の新造車がリリースされたこと。14両編成のオール1等車(=日本で言うグリーン車)という編成もさることながら、車内設備はコンパートメント、オープン座席、食堂車、書店、土産物店、美容室(!!)が備えられていたようです。今の豪華列車でもありえない設備もありますね。運転区間については、当時はパリ・リヨン駅〜ニース駅を約9時間で結んでいました。
・フランス ワゴンリー車が新型寝台車導入 T2タイプと呼ばれる寝台コンパートメントがリリースされました。T2タイプは現在のヨーロッパでは普及している寝台タイプですが、この時期に誕生したんですね。ちなみに当時導入されていたのはパリからフランス各地の都市にむけてのみでフランス国内限定の運行だったようです。記事の中には1970年からは国際列車にも投入と記載がありました。
・ル・カタラン号 1969年6月1日からスペインにはじめて乗り入れたTEE列車名です。後刻、ル・カタラン・タルゴ、後にカタラン・タルゴ号と名称を変えていきますが、スペインを代表する「タルゴ列車」の代名詞です。ちなみに「ル・カタラン号」で時刻表に出ていたのはかなり短い期間のようですので、この紙面自体も歴史的な価値があります。カタランとは、この列車の発着駅バルセロナがあるカタルーニャ地方の言葉が由来でカタルーニャの、カタルーニャ人を指します。
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