残照・平野町大字白川十一番地 Somewhere Sometime

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静かに朽ちていくオート三輪と小屋、どこにでもあるありきたりの風景を、自分なりに緻密に表現してみました。

主人公の自動車はストレート組みしたものにさびの表現を加えました。
さびの表現は、戦車模型などでよく行われるありきたりの方法に、自分なりのアレンジを加えた物です。
それだけでは単調なので、猫の足跡、窓の落書き、鳥のフンなどを水性アクリル絵の具で再現しています。

昭和生まれの方が見ると懐かしい小屋は、壁を経木、柱はプラ棒、屋根は鉛の板で作成、塗装の大半はファレフォカラー、セラムコート等の水性アクリルの筆塗りです。
辺り一面にある小物たちは、キットの物と自作の物が混在しています。
ホーローの看板、古新聞は実物を撮影したものをパソコンで縮尺、印刷した後、それらしく古色を付けました。
便器は大小とも木工エポキシパテにて自作、スチレンボードボードで作った基礎に埋め込み、リキテックスのモデリングペーストで質感を再現、水性アクリル塗料で筆塗りしています。

すべての小物たちは、見る方が「にんまり」できることを意識して、細かく徹底的に作り込んでいます。

作成の元となった具体的なモチーフは存在していませんが、強いて言えば、ディオラマ作家の芳賀一洋氏の一連の作品をオマージュしたといえるかもしれません。

脳内にある昭和生まれにとっての原風景の様な物をそのまま具象化したもので、なんとな~く手が動いて形ができた感じです。

■月刊誌「モデルカーズ」と「RMモデル」のタイアップコンテストの「A4ジオラマコンテスト」入賞作品

2010年作

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    f31l700smgl

    2022/04/28 - 編集済み

    三輪トラックの親子、かわいいですね。
    草ヒロのジオラマは、長年放置された感があって悲しいはずですが、どんどん惹き込まれていく不思議な魅力がありますね。
    指で書いたと思われるフロントガラスの落書き、かゆみ·虫さされの看板、主のいない犬小屋。
    全部リアルで、魅入ってしまいました。

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    • ご感想ありがとうございます。
      最初はお便所の廃墟だけを作っていたのですが、自動車もしくは鉄道を使ったコンテストのお誘いを受けて急遽この形をとりました。
      多分エントリーされる自動車作品はF1だったりモンテカルだったりかっこいい作品が多いと想定したので、逆手を取ってこのような「ネタ」にして見ました。
      お叱りをいただくと覚悟していたのですが、意外と好反応をいただく事が出来て、いまや愛着のある作品です♪

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    tomica-loco

    2022/04/28 - 編集済み

    良い感じに朽ちてますね!正に老兵は死なずですね。
    画像は数年前に撮ったマツダのオート三輪

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    • コメントありがとうございます。
      写真の実物はかなり大切にされている感じがしますね。
      すぐにでもエンジンがかかりそう。
      残念ながらウチのは完全にご臨終ですw

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