1970年頃製作 コーディングス別注 ホールカットダービー 「254」

0

1970年頃製作のコーディングス別注の5アイレットダービーです。「254」という型番が付けられたモデルですが、フルスティック時代に「ダンディー」というペットネームが付けられました。コーディングスは1839年イギリスで創業したカントリーウェアブランドです。今は分かりませんが、エリック・クラプトンがオーナーをしていたことでも有名です。どこの工房に頼んでいたのか不明ですが、インソックにもある通りビスポークをやっていたようです。
この靴はVELDTSCHOEN製法で、防水性の高いマーチン社のZUGレザーが使われています。キャップトゥの体裁を取っていますが、ステッチだけのイミテーションキャップで、両サイドのパーツ以外「一枚革のホールカットシューズ」になっています(ヒールの画像5を見ると一枚革であることが良く分かります)。このカッティングは恐らく相当難しいはずですが、破綻なく靴は作られています。厚いダブルソールに加えて、画像7の通りハーフミッドソールになっています。画像8、ライニング前半部はリネンの布張りになっています。リネンは吸湿性が良いため採用されたのでしょう。ラストは27で他ではあまり聞いたことがありませんが、ボリュームのあるラウンドトゥのようです。

この靴の魅力はとても8枚の写真だけでは伝えられないので、この後、日記の方でもさらにご説明したいと思います。

https://muuseo.com/shinshin3/diaries/132

Default