1960年代 ジョージ・クレバリー ビスポーク キッドスキンスリッポン

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すでに伝説の人物になっていますが、ジョージ・クレバリーは1898年に生まれ、トゥーシェックなどのロンドンのビスポークブランドにてキャリアを積んだ後、1958年、自身の工房を立ち上げます。「チゼルトゥ」というノミで削り落としたような美しいトゥシェイプで大変人気があったようです。1976年に閉店しましたので、彼の工房は実質19年という短い営業期間でした。
クレバリー閉店後はポールセン・スコーンのビスポークのアドバイザーとして活躍します。私の持つポールセンスコーンのビスポークはこのクレバリー監修下のものと思われます。1991年にクレバリーは亡くなりますが、弟子のジョン・カネーラ氏とジョージ・グラスゴー氏が1993年に「ジョージ・クレバリー」という名のビスポークブランドを立ち上げます。これが現在のクレバリーです。

前置きが長くなりましたが、この靴はジョージ・クレバリー本人が経営していた時代のビスポークシューズです。恐らく1960年前後の製作と思われます。カーフではなくヤギ革(kid skin)のエラスティックスリッポンです。これはチゼルトゥではなくラウンドトゥですが、シャープな印象があり非常に美しいです。ソールも薄く繊細な印象を漂わせています。

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