明治13年作 八寸五段重 藤縄

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明治13年作の堂々たる八寸の五段重、藤縄です。「藤縄」とは紐と菜種、箆で作られた青漆の変り塗です。塗りの状態は良いのですが、かなり使われていたお重のようで、黒塗りだった内側が湯焼けで茶色に変色しています。
「明治13年新調」ですから今から144年前に作られたわけですが、明治初期はまだ江戸の技術がしっかり残っていた時代です。画像4,5のように重縁まできっちりとこの難しい変り塗がなされて、大変手が込んでいます。漆塗りの共箱であるのも、貴重な作品である証だと思います。

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