国内盤とUK盤なLet It Be
横溝正史な映画「悪霊島」のサントラシングルとして発売となった「レット・イット・ビー」の音が何やらとても良いらしい…少し前にフォロワーさんがこの悪霊島シングルを手に入れた際にJSSの「レット・イット・ビー」との聴き比べをされていまして。そんな楽しい事されてたら、私もレット・イット・ビー色々聴いてみたくなっちゃうじゃあないですかっ!(笑)という訳で、私も自分所有の JSSな「レット・イット・ビー」を取り出したんですが、ただうちには件の「悪霊島」がないので、ならば!と引っ張り出したのが、同タイトルの UKオリジナルなシングル「Let It Be」そういえば買った時少し聴いただけだった事を思い出しまして(^^;(同じ日にクリスマスレコードを買っちゃったので、意識はそちらへ飛んでました😅)せっかくなのでこの2つを聴き比べて遊んでみようと思います🎵***さて、まずはビートルズ結成15周年記念シングル、略してJSS(Juugo-Shuunen-single)な「レット・イット・ビー」。このJSS、いわゆる「統一ジャケ」と呼ばれているシングル。33枚のシリーズなのにジャケ写真が時代ごと4種類しかないという、大変イケてない仕様も相まって (↑↑↑こんな感じで4種類) ファンの間ではすこぶる人気薄なシングルなんですが(散々な紹介(^^;)、ただ音は意外と良くて、全てステレオに統一されたその音は、明るくそしてラウドに仕上げられたものが多く(そうでないハズレなものもあります。この仕上がりにムラのあるジャンクな所も面白さの一つ笑)特にビートルズ後期作品に関して言えばどれも良く ハズレのない印象なので、この子がUKオリジナルにどう挑むのか楽しみです🎵という訳で、聴いていきます! ビートルズ結成15周年記念シングル「レット・イット・ビー」 【Matrix/Runout】7YCE-21407-S 2S JSSらしい、明るい煌びやかなピアノに力強いサウンド、国内盤とはいえなかなかどうして侮れない存在です。この曲に限らず、そもそもピアノの音強めで煌びやかなJSSなので、ピアノがメインを張ってるこの曲もご多分にもれずピアノが華やか✨でも明るい高音域だけに留まらず、JSS後期作品らしくラウド気味なので、低音もそれなりにしっかりと出ているのでバランスも良く、全然悪くない、、、というか全然あり。良いです👍🎵 UK盤シングル「Let It Be」 【Matrix】7YCE21407-1U 【Mother/Stamper】6/H とにかくピアノの臨場感が半端ない!JSSも華やかで良かったけど、次元の違う繊細な響き。美しいだけでなく、近くでピアノを聴いているからこそ聴こえる雑味というか、弦同士の共鳴までしっかり感じる事が出来ます。もちろんポールのボーカルも間近。結構嬉しい✨そして1回目の「Let it be~ Let Ir be~Let it be~Let it be♪」の後のパート"And when the broken hearted people"から入ってくるハイハットな「チッ」という音の響きの透明感✨うちのJBLなスピーカー君の特性かもしれないけれど、音の鮮度がドラムスの音に顕著に表れる気がします。JSSも良かったけど、こちらの方は格から違う感じです。…が、ただここでちょっとした問題発生。どちらも良い音がするのだけれど、どちらのシングルを聴いてもどこか物足りなく感じるという…。何だかアルバムの音の方が迫力あった様な気がしたんです。*皆さんご存知の通り、この「Let It Be」という曲、シングルとアルバムでバージョンが違います。前者シングルは、ビートルズをデビューからプロデュースしてきた、ジョージ・マーティンによるもの。 一方後者のアルバムについては、フィル・スペクターによるプロデュース。 私が初めて出会った「Let It Be」がシングルver.だった…というのが一番大きいのだけれど、初めてアルバムver.を聴いた時の「私の知ってるレット・イット・ビーとちゃう!」な違和感をずーっとこれまで引きずっていました。シングルver.の、天から降ってくるようなコーラスが好きだったので、そこがオーケストラに変わってしまったショックは大きく、またアルバム全体としても暗くて重いイメージがあり、故にフィル・スペクターも実は最近まであまり好きじゃなくて。(^^;ただ、先日ラジオで「アルバムLet It Be特集」を聴いたあと、たまたまこのUKオリジナルとじっくり向き合う時間がありまして。UKなこのアルバム、昔から聴いてきた国旗帯のそれとは良い意味かなり印象が違う事を再確認した所でした。*という訳で、アルバムの音の方も確認したくなっちゃって、 もちろんUKなアルバム「Let It Be」も引っ張り出します🔥(コーティングジャケが気持ち良い〜🎵) UKオリジナルver.な「Let It Be」 【Matrix】YEX 773-2U 【Mother/Stamper】縦列に16/MOイントロのピアノは、シングルと比べるとかなり抑え気味な印象。出だしの音、とても小さいです。何でこれでこちらの方が迫力あると感じたんだろう…とちょい思っちゃうくらいなんですが、前にUKシングルの所でも語った、1回目の「Let it be~ Let Ir be~Let it be~Let it be♪」の後のパート"And when the broken hearted people"から加わるハイハットの「チッ」音をはじめ、そこから続々とベース、ドラム、ブラスの音が重なるに従い徐々に音の厚みも増し、間奏そしてエンディングに向けて音量も上がっていく感じ。でもそれは、昔聴いてた国旗帯なそれも同じだっははず…なのだけれど、音の印象は随分違いまして。何が違うって、決定的なのがブラスの音の透明感。雲間から差し込む一筋の光のように、ふわ〜っと降り注いでくるような、優しくて澄んだ音。シングルだとこの辺はコーラスがそれを担っていて、そこが私の好きなポイントでもあった訳なのだけれど、UKオリジナルな鮮度の良さからくるこの透明感あるブラスなら、ここがコーラスから置き換わっても気にならないというか、寧ろブラスの方が音に厚みがある分、より胸に迫ってくる感があり、より感情が掻き立てられてる様な気がします。またリンゴのドラムが大きく扱われているているのもシングルとの大きな違いで、こちらの音も勿論UKオリジナルな鮮度ということで、シンバルなんかは残響でまだ空気にその振動が残っているというという所まで感じられるという、力強い中に非常に繊細かつ臨場感たっぷりなドラミング。それがシングルより前に出てる分、よりグッと強く胸に響く気がします。そしてもう一つシングルとあからさまに違うのが、ジョージのギターソロ。シングルはどちらかと言えば、ギターソロなんだけどピアノやオルガンと一体となって織り成すアレンジになっていて、私は昔からこっちの間奏の方が好きだったんです。アルバムver.の方のギター、とても強いんですよね。それが馴染めなかった。でもこれはUKアルバムの方も、勿論ギターソロとても力強いんです。ただ、後ろのブラスもしっかり存在感あるんです。なのでギターソロとの一体感がある。それでもブラスがソロを邪魔しない、そして嫌味にならないのは、やはりその圧倒的な透明感。力強いギターの音との対比がまた心地よく胸に染み、そして強いギターが胸を打つんです🔥なので、長い間キライって言っててごめんなさい、スペクターさんという気持ちで、今はいっぱい(^^;そしてさてさて、ここまで来たらこのアルバムver.の一体何処が今まで好きじゃなかったのかもきちんと知りたくなりまして。確認のため勿論取り出したのは国旗帯なアルバム「Let It Be」 国旗帯なアルバムver.の「レット・イット・ビー」 【Matrix/Runout】YEX-773 11S 15 (JIS) C-57UKを聴いた後だとハッキリ分かるのが、ブラスの重さとその弱さ。これは推測だけれど、こんな極東の国での発売となれば、音源はマスターテープのコピーのコピーだったであろう国内盤なレコード。勿論UKの様な鮮度を音に求めることは当時難しかった訳で、透明度が弱い分、とても重さを感じます。そしてブラスをUKと同じボリュームのままにしたら、すんごい重たくなっちゃうんじゃないかな〜とも思われ、これも推測だけれど、故に若干音量控えめにする事で、重さを回避させたかったのでは?という気がするけれど、合ってるか否かは分かりません(笑)ただ一つ言えるのは、ブラスが弱めな分、ギターソロの音だけやたら強くなっちゃった感があるかなと。特にフィナーレに向けてギターとブラスが絡む所も、ブラス弱い分ギターがやたら強く感じてしまう気がするんです。それが良いとか悪いとかは別問題で、人それぞれ好みだと思うんですが、私はこのやたらグイグイ出てくるギターが苦手だったので、ギター控えめなシングルver.が好きだったんだな〜と思いました。CDだと、この辺りどうなんだろう?でもCDで聴いてた時もそんなに印象変わらなかったので、UK盤レコードの奥深い音の再現までは至らなかったのかな?少なくとも言えることは、CDではこんな聴き比べなお遊びは出来ないので、レコード色々聴けて自分の中でも発見もあり、楽しかった〜🎵ということ!てなワケで、今回の比べっ子はこれでおしまい。 22.レット・イット・ビー / ユー・ノウ・マイ・ネーム https://muuseo.com/r0046/items/189 利右衛門 Let It Be / You Know My Name (Look Up The Number) https://muuseo.com/r0046/items/250 利右衛門 Let It Be (UK盤①) https://muuseo.com/r0046/items/320 利右衛門 Let It Be (国内盤) https://muuseo.com/r0046/items/151 利右衛門
利右衛門
2022/01/03ジョージ・マーティン色な、シングルver.
↓↓↓
https://youtu.be/HzvDofigTKQ
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Furuetti
2022/01/03 - 編集済み同じです同じです。
ベストアルバムver.がデフォルトなので、アルバムver.のGeorgeギターゴリゴリのがどうしても馴染めませんでした(笑)
でもよくよく考えてみたら、シングルとアルバムで別ver.が楽しめるってのは何てお得!ってことですよね。しかもちょっと変えました、的なのではなくて、かなり違うミックスなんだから、ビートルズ偉い!と思います。
映画Get Back、良いですよ〜。パッケージでどういう形で発売されるのか楽しみですね。ま、結局は僕も買うのかも(笑)
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利右衛門
2022/01/04そうなんです!
ジョージのギターがいいとか悪いとかではなく、
シングルver.が自分の中ではデフォルトなのと、
こっちの方がスッキリしていて好きなんです。
アレンジ、全く違うという訳では無いのに、印象が随分違いますね。プロデューサーが違うだけでこんなに変わるんだー…と子供ながらに思いましたもん。
映画Get Back、やっぱり気になりますねぇ。
そしてお値段も気になります(笑)
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8823hayabusa
2022/10/24 - 編集済みこれはもう手元にはないけど聴きまくった覚えがあります!
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利右衛門
2022/10/24この盤もお持ちなんですね!
もしかして、ビートルズのアルバム全部お持ちなのでは!?🤩
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