美濃の壺石

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岐阜県土岐市土岐津町土岐口(天然記念物指定地)

第三紀鮮新世の最上部を構成する礫層の下から産出。生成した層が礫質のため、小石や粗粒の砂を表面につけている。殻の厚さは1~1.5㎝で、中に小石や砂に少量の陶土質の粘土が入る。内部の砂などを取り除き壺状になることから壺石の名がある。
<“日本の天然記念物6地質鉱物”から要約>

壺石の中にある粘土は収渋止血止瀉に効く古代石薬で、“太乙禹余糧”と呼ばれました。正倉院御物の中にも薬として保管されています。江戸時代の石の本である雲根誌にも記述があります。多治見や土岐の造成工事や、陶土採掘ではぎ取った土岐砂礫層の中には完全体は稀ですが、破片はいくらでも見つかります。形の良い壺石が民家の玄関に飾ってあるのをよく見かけます。

#壺石
#鉄質ノジュール

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