未完成メタルフィギュア “空挺連隊 第15大隊(スコティッシュ・ボランティア)”(15th Battalion, Parachute Regiment (Scottish Volunteers))パイパー 1985年

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54mm Squadron Range/ British Army Present Day
SQN54 123
Piper, 15th Battalion, Parachute Regiment (Scottish Volunteers) 1985
Kit £13.45
(未完成メタルフィギュアキット/在庫管理
のために仮掲載/3枚目の写真はメーカーの完成見本写真)

ロンドンのメタルフィギュアショップ“The Tradition of London”が扱う「54mmスコードロン・レンジ」シリーズのうち、「英軍・現代」編より『空挺連隊 第15大隊(スコティッシュ・ボランティアー)・パイパー(バグパイプ奏者)・1985年』キットです。

キルトのスカートを纏っていますが、英軍のパラ・トルーパー(空挺兵)らしく赤いベレーをかぶっています。この赤いベレー帽が英軍の空挺部隊、レッド・デビルズのシンボルなのです。

【部隊解説】
“空挺連隊”(Parachute Regiment)は、1940年に編成されて以来、現代にいたるまで他の歩兵連隊との統合をせずに創立当時の独立を守っている唯一の歩兵部隊です。

1940年、ドイツ軍の空挺作戦の成功を見て時の首相チャーチルの命により最初の大隊が編成され、1941年9月、さらに第2、第3、第4大隊を編成するためにイギリス軍中より志願兵を募集して部隊は拡大されました。
1942年8月にはさらに追加でいくつかの歩兵大隊が空挺大隊に改編され、空挺連隊に編入されます。
ちなみに、このうち空挺連隊 第5大隊は、スコットランドの歩兵連隊のひとつであるキャメロン・ハイランダーズ連隊の1個大隊が母体になっています。

さて、このフィギュアの「第15大隊」ですが、1944年、インドにおいて「キングス(リバプール)連隊 第1大隊」(1st Battalion the King's Regiment (Liverpool))を母体として新たな空挺大隊として編成されます。
これが、空挺連隊の15番目の大隊、「第15(キングス)空挺大隊」(15th (King's) Parachute Battalion)でした。(この部隊がのちの「第15空挺大隊(スコッテッシュ・ボランティアー)」(15th Battalion, Parachute Regiment (Scottish Volunteers))となります。)

第15大隊は編成が遅かったため日本軍との本格的な実戦には間に合わず、終戦前後にジャワ、スマトラ、バンコク、シンガポールの捕虜収容所の解放に展開、捕虜となった味方の将兵を保護することに貢献して終戦を迎えます。
戦後は「第1キングス(リバプール)連隊」(1st King's Regiment (Liverpool))として再び通常の歩兵連隊に戻され、1946年のインド海軍の反乱の鎮圧に出動しました。

1947年、部隊は再びパラシュート部隊に再改編されます。
部隊は国防義勇軍(TA=Territorial Army)に編入され、「国防義勇軍 第15(スコティッシュ・ボランティア)空挺大隊」(The 15th (Scottish Volunteer) Parachute Battalion (TA))と名前を変えます。

1993年、イギリス陸軍の軍縮改革によりこの大隊を含む3個大隊が統合され「空挺連隊 第4大隊」(4th Battalion, Parachute Regiment)を編成、元の第15(SV)大隊はその「A中隊(スコットランド)」(グラスゴーとエジンバラに駐屯)として存続しています。

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